『オサレもん』と『レッドカーペット』を比較しました


『オサレもん』は『レッドカーペット』を超えられるか?

現存する「ネタ番組」の中で、最も期待感の高い番組を挙げれば、当然ながら『オサレもん』になることは周知の事実だと思います。

演出は藪木健太郎さん。あの人気番組『レッドカーペット』など、その他数多くのフジテレビのバラエティに関わっています。
(twitterプロフィールより一部抜粋すると、『やりかた大図鑑』『THE MANZAI 』『爆笑ヒットパレード』『レッドシアター』『さまぁ〜ずHIGH』『笑う犬』『新堂本兄弟』『音箱登龍門』『ネプリーグ』など。)

そんなこともあり、どうしても『レッドカーペット』を更新するような番組を期待してしまいます。ですが、現時点ではやはり『レッドカーペット』が強すぎたというか、あまり勝ち目を感じられません。

この記事では、『オサレもん』と『レッドカーペット』の2番組を比較しながら、あらためて『レッドカーペット』の特徴を振り返り、そして『オサレもん』が辿るべき道を想像してみることにします。

比較してみる

以下、『レッドカーペット』は2009年11月7日放送分、『オサレもん』は2015年1月20日放送分を、それぞれ例にしました。

ネタ数、ネタ時間の比較

まず、ネタ数とネタ時間を比較してみました。

 オサレもんレッドカーペット
放送時間18分45秒39分23秒(※)
ネタ数(出演者数)6組17組
ネタ時間約2分約1分30秒
合計ネタ時間約12分約25分30秒
ネタの占める割合64%65%

『レッドカーペット』のほうがネタ時間が多いのではないかと想像していましたが、番組中に占めるネタの割合はどちらも同じでビックリしました。意図的に「番組の3分の2はネタ披露にする」とか決めているのかもしれません。

また、ネタ時間の違いについて、30秒だと何も変わらないように思えます。しかし実際に視聴しますと、『レッドカーペット』に慣れた身体では体感的には『オサレもん』は長く感じますね。
また、『レッドカーペット』は2分半に1組、『オサレもん』3分に1組がネタを披露しています。この差は、ネタ時間の差と一致します。

※ここは読まなくて結構ですが、レッドカーペットに出ていた芸人は、永井佑一郎、チョコレートプラネット、パンクブーブー、インスタントジョンソン、Bコース、ダブルブッキング、ハム、ゆったり感、カナリア、ダイノジ、サイクロンZ、マッドドッグス、5GAP×ものいい、ゆってぃ、ピーマンズスタンダード、エレキコミック、フットボールアワー。もう3組解散してる!そしてチョコプラのネタがベーシック!

番組形式の比較

『オサレもん』は、6組の出演者が2組ずつに分かれ対決します。勝利すると次回の出演権を得るので、半分は翌週も出演することになりますね。
さらに、3連勝以上になると「オサレ小結」、「オサレ大関」、「オサレ横綱」となる仕組みです(さらに、「敢闘賞」なるものもあって、これも次の出演権に関係してきます)。
このシステムは「お笑いスター誕生!!」みたいですよね。

厳しい予選を勝ち抜いた挑戦者が、「10週勝ち抜きグランプリ」を目指す。なお、3週勝ち抜きで「銅賞」、5週勝ち抜きで「銀賞」、8週勝ち抜きで「金賞」が獲得できる。挑戦者はプロ・アマを問わず毎週5組程度が出演。

一方で、『レッドカーペット』は、それぞれのネタに対して「満点大笑」、「大笑」、「中笑」、「小笑」で評価し、番組最後に「レッドカーペット賞」を決めるようになっています。

また『レッドカーペット』には、番組内で人気の(あるいは有名な)芸人2組または3組でネタを披露する「コラボカーペット」、出演者の中でとくにウケた芸人がもう一度ネタを披露する「カムバックレッドカーペット」もありました。これらは、番組をよりオリジナルにしていました。

レッドカーペットの「お笑い革命」とは

そんなわけで、思わず『レッドカーペット』を褒め称えるような文章になってしまいました(笑)。
せっかくの機会ですし、『レッドカーペット』の代名詞である「お笑い革命」について、合わせてまとめておきましょう。

ショートネタを紡いで、ひとかたまりの番組にした

以下、Wikipediaより引用します。

初代ディレクターの藪木は、長らく元日の特別番組である『初詣!爆笑ヒットパレード』を担当してきたが、若手芸人の出演機会を増やすために1分間のショートコーナーを設けたところ、テンポの良さとネタの多さが目立ち、単独番組にすることが可能だと感じた。

「ネタが短い」から「ネタが多く」なる。こんなことが実は革命的だったわけですね。個人的には合わせて、ベルトコンベアによって勝手に運ばれていくことも、この長所を後押ししたと思います。

そして、「カムバックレッドカーペット」という、一度視聴者にネタを「学習」させたうえで更にネタを被せられる。
パチンコなら「大当たり確定サイン」のようなシステムは、あらためて本当に凄いですよね。芸人の天国です(倍の速さで消費されていくから地獄だ、という見方も可能ではありますが…)。

あと、これは言わずもがなですが、司会の今田耕司が超人でした。
具体的には、どんなネタも拾って笑いに変え、それぞれのネタ同士をつなげることで、「ショートネタが連発する1時間」ではなく、『レッドカーペット』というひとかたまりの番組が成立しました。
それぞれのビーズを通してネックレスにする紐のような存在といえるでしょうか。

番組を媒介してネタを生み出した

そして、『レッドカーペット』の最大に凄いところは、番組の人気もあいまって、芸人が『レッドカーペット』に合わせてネタをつくったこと。これに尽きると思っています。

たった1分半。1分半であれば見せられるネタがある。1分半用に直した構成が爆発した。とにかく印象づけなければならない。このような想定のもと、芸人はそれぞれネタをチューニングしました。
M-1によって漫才が進化したように、レッドカーペットによってショートネタも進化したわけです。

一発屋という意味で「レッドカーペット芸人」という言葉が使われますが、番組単位で考えるとマシンガン並に花火を上げ続けたと考えられます。
覚えてる?最近みかけなくなったレッドカーペット芸人 – NAVER まとめ

『オサレもん』が辿るべき道

これらの情報から、自分なりに結論を箇条書きにすると、以下の通りです。

  • 『レッドカーペット』は、「ネタ」に焦点をあてて、とにかく面白いものを短く連続して視聴させる。
  • 『オサレもん』は、『レッドカーペット』よりすこし長めに時間をとっているが、やはり「ネタ」に焦点をあてており、「なるべくネタを見せる」という点は2番組に共通しているのではないか。
  • では、『オサレもん』の問題点は何か。それは「対決」という図式の導入だ。このせいでぼんやりしている。いっそのこと、きっぱりと「対決」を辞めてはどうか。
  • というのも、「対決」や「賞レース」をするには、番組の“格”が必要になる。つまり、「M-1優勝者のサンドウィッチマン」というように、「オサレもんで横綱になったチョコレートプラネット」と視聴者が覚えるぐらいでないと、「対決」や「コンテスト」は機能しないのだ。
  • おそらく、「オサレ横綱」などの段位を持ち出したのは、番組が連続性を持ったものだということを明確にするためだろう。つまりリピーター狙いだ。
  • だとすれば、段位などつけなくても、松岡茉優と新宿カウボーイの件だとか、まったく勝てないメカイノウエだとか、番組の中で十分にそのような狙いは出せるはずだ。
  • 最後に。もし段位制を打ち出し続けるのであれば、制度によって新しいネタが生まれるようなると、ブレイクスルーを迎えるはずだ。たとえば、つづきのあるコントや漫才などで、横綱となる5連勝をかけたネタで、これまでの4つのネタを落とすような「特大オチ」のようなネタとか。番組に触発されてネタができるようになれば、『オサレもん』もひとつの時代を築くかもしれない。

と、グダグダな情報ながら書きすぎてしまいました。
袖に流していただくか、あのモフモフしたやつで挟んでください!
それでは!