『ナカイの窓』スペシャルで知った中居正広の戦術と哲学


中居くんは「バラエティ」という枠で好き放題にやれる立場もテクニックを持ちつつ、自分の期待されるコードの内と外の入れ替わりが絶妙です。

これは去年の日記に書いたことですが、はじめてその裏側を垣間見ることができました。

中居をよく知る人たち

2015年1月14日放送の『ナカイの窓』の100回記念は、「中居をよく知る人たちSP」と題して、田村淳、キスマイ北山、ハライチ澤部、出川哲朗、島崎和歌子、柳沢慎吾、SU(RIP SLYME)が集まり、中居くんについての暴露トークをするという企画でした。
番組内では、中居くんの恥ずかしい過去や、ハードボイルドな一面、SUとの地元絡みのやりとりなどが話されていました。しかし、好事家としては「バラエティ番組での立ち振舞い」についての話が非常に興味深かったです。

『27時間テレビ』の中居正広とキスマイ北山

その中でも、とくにキスマイ北山が話していた「27時間テレビ」のときの話は、とても印象的でした。

北山「(27時間テレビでキスマイのコーナーをやること決まったときに)中居さんがMCをやるか、僕がMCをやるか。どっちかっていったら、最初スタッフさんからは『中居さんでお願いします』って感じだったんです。だけど中居さんが『これは北山たちがやってる番組だから、北山にやらせろ』と。その時に、ある日楽屋に呼ばれて『北山、お前MCやりたいのか?』 で、俺は『やってみたいです』と。」

中居「(北山が)生放送でやったことないし。27時間テレビだし、SMAP全員いるし。アガっちゃうよ」

北山「『やってみたい』って言ったら、『わかった』と。そしたら中居さんが席の座り順―SMAPさん、キスマイの並ぶ順番とか全部もう決めていて

淳「こういう布陣だったらやりやすい、ってね」

北山「それで『北山、一応このMCの位置で俺はいいと思うんだけど。北山はいつも真ん中あたりでやってるよな。お前この位置で大丈夫か?』と。立ち位置まで全部決めてる」

淳「出た、軍師の部分出してきた! ”軍師”中居正広!」

北山「で、『ちょっと心配ですけど頑張ってみます』って言ったら『何があっても俺が全部サポートすっから』って」

中居正広のバラエティのスキルの高さは番組を見ればわかりますが、その裏にこんな話があったのは驚きでした。

またその後、中居は北山に「俺もMCをやってきたけど全然わからなかった。わからなかったけど、やっと32歳ぐらいから”バラエティ”ってものがわかってきた」と語ったようです。
これ、勘の鋭い方なら気がつかれるかもしれませんが、『中井正広のブラックバラエティ』が始まった頃なんですよね! たしかに私もこの番組から、「中居正広」というタレントについて強い興味を持ちました。

軍師による“脱線”のためのハンパない準備

で、スゴいのはここからで、リアルタイムで見てたときは思わず膝を打ちました。

北山「僕がMCとか興味を持って中居さんを研究するようになってから、番組で一緒にさせてもらって、中居さんが早く入っているときは、(中居の様子を見ると)台本に赤ペンですごいメモが書いてあるんですよ。明らかに台本には無い、脱線したトークの、“どうやって脱線していくか?”っていうのをメモしているんですよ」

淳「“脱線”じゃねーじゃん!」

中居「バーカ! お前バカじゃねえの!?」

出川「中居くんの性格わかるけど、この暴露がリアルに一番イヤだと思うよ」

淳「『ナカイの窓SP』にこの前出してもらったとき、脱線多かったのね。だけど、用意してる部分もあるんだろうけど、“用意してる脱線”があるから“本当の脱線”ができるのよ。だから余裕なのよ、気持ちが。わかる? 『全部がリアルな脱線じゃない』とかじゃなくて、“準備がハンパない”から、どんなことでも回せる。逆に俺なんも準備してないから恥ずかしいわ!」

中居「いや逆だよ! 書くほどカッコ悪いものはない。いや、書くよ? 書いてるのを見られちゃいけないのさ、俺らの仕事はやっぱり。100%見られちゃいけないよ。見らてると思わなかった。(北山に)お前楽屋で見てんじゃねーよ!」

中居くんの最後の発言は、バラエティに対する哲学が滲み出た瞬間でもありますよね。

中居正広の良いところが出てる番組の特徴は、「レールに乗ってたかと思えば外れてみたり、その“遊び”が絶妙に面白い」ことに尽きると思いますが、それが知識の豊富さや経験値の高さのみによってでなく、周到な準備のうえで可能となっている
この点は、好事家だけの良い話に押しとどめておくのはもったいない、ビジネス書の1ページ目に載せてもいいぐらいの強度がありました。

いよいよ具体的にバラされていく中居正広

このように色々と裏側を暴露されてしまう中居くんですが、とうとう『ナカイの窓』でたびたび行われる「100人スペシャル」での戦術まで暴かれてしまいます。

北山「聞いた伝説のひとつなんですけど、『イジらない人を必ず決めておく』」

淳「100人ぐらいゲストがいる中で、ちゃんと振った人はチェックしていく」

澤部「チェックして、一人ずつ潰していくんですよ。で、若手芸人の中で『ちょっと!』っていきやすそうなヤツを一人だけ残しておく。最後の最後で『俺喋ってないっすよ!』って言わす、“おいしいやつ”をあげる、っていう。これ本当ですか!?」

中居「その戦術、オレ言うわけねえじゃねえかよ!

この“戦術”を、ずん飯尾やたんぽぽ川村に対して行っているシーンが証拠映像として流れていました。たしかに、よく見るシーンですね。

まとめ

中居正広がブラバラあたりから「“バラエティ”がわかってきた」ことや、「わかった」という知識や経験の裏には、中居正広なりの準備があったことなど、バラエティ好きにとってはヨダレの出るような話が多かった回でした。
中居くんは自分語りをほとんどしないので(この話だって、結局は番組の盛り上がりに関与するから公開したわけで、そういう意味では視聴者もずっと「中居コースター」に乗り続けています)、ぜひまた見たいです。