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※次戦のプレビューは下のページで。【なでしこジャパン】オーストラリア戦の展望と予想スタメン(FIFA 女子W杯2015) FIFA 女子ワールドカップカナダ2015・決勝トーナメント ― スポニチ Sponichi Annex サッカー

女子サッカーW杯の決勝トーナメント表が確定しました。日本はオランダが相手です。カメルーンもスイスも決勝にいることに、

「最終問題は1億ポイント入ります!!」「ちょっと待ってくださいよー!」 的なツッコミをかましてしまいそうですが、それはおいといて(ところでカメルーンが2−1でスイスに勝ちました。カメルーン、かなりのダークホースだったりして)。

オランダ戦は24日(水)とまだまだ先の話なのですが、最近サッカー熱が高まってきるので、勢いそのままオランダ戦のプレビューを書いておきます。一応、音楽とテレビ(とIT勉強)のブログだったはずなんですが、しょーもない男子が好きそうなものばかりハマってます(苦笑)。

オランダ戦プレビュー

まず、オランダのグループリーグのハイライト映像を載せておきます。NHKもさすがに女子W杯は再放送とかやらないんですよね。

オランダvsニュージーランド(1−0で勝ち)

オランダvs中国(0−1で負け)

オランダvsカナダ(1−1でドロー)

スカウティングの素材としてはあまりに短いですが、これらの映像を見てまず思ったのは、「 カメルーンと同じだな 」ってことでした。

カメルーンなオランダ

オランダのフォーメションはおそらく4−2−3−1。前4人(前線とトップ下)が攻撃をしかけ、守備は残り6人が担当します。普通ならば、WGの位置にいる2人を守備に戻らせるチームのほうが多いのですが、オランダもカメルーンもそんな守備的なサッカーはしません。その結果、[カメルーン戦のレビュー](http://koboriakira.com/2015/06/16/1103/“攻撃型チームの宿命(女子サッカーW杯 カメルーン戦レビュー)“)に使った画像ですが、

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この部分が空いてしまうことになります。これをボランチがカバーすることになるので、結果バイタルエリアがガラ空きになることが予想されます。たとえば、カナダ戦では下のような感じです。

スクリーンショット 2015-06-18 23.10.51

空いたスペースに右WGの選手が戻ってきてくれると守備側としては嬉しいんですが、戻ってきません。「かわりにカウンターで点取るから許してね♡」って感じでしょうか。

WGとマッチアップするのはSBなので、 有吉(近賀)と宇津木(鮫島)が隙を見て上がっていくかどうか が試合のポイントのひとつです。これまでの試合からもう少し想像すれば、宮間からのパスやクロスが得点に結びつくことが多いので、宮間がSHに入るなら、SBには鮫島様を起用して積極的にオーバーラップのフェイントをかけたいところです。

もっとも、カメルーン戦の後半で佐々木監督は、それまでSBだった宇津木をボランチに、ボランチだった宮間をSHに、SHだった鮫島をSBに、それぞれ配置変えをしています。これはまさしく上記通りの配置で、カメルーン戦では得点に結びつきませんでしたが、鮫島様の判断次第では多くのチャンスを作れるフォーメーションだと思います。逆に言えば、カメルーン戦で結果を残した宮間ボランチ案のほうが現状は良いのかもしれませんが。

オランダの攻撃

ちなみにオランダの攻撃は、ミドルシュートが怖いのかなという印象です。ニュージーランド戦のゴールとか観ると、「いいトーナメント表になったなー。決勝までは楽勝や」なんて絶対言えなくなります。ああいうパワフルなシュート打つ選手、なでしこには存在しません。

個人・チーム成績 - パス成功数 - LEGENDSSTADIUM with FIFA女子ワールドカップ2015 公式動画」を参考にすると、オランダのパス成功数は12位の751回。日本が2位の1306回、カメルーンが597回なので、おそらく前線にボールを放ったあとは前4人がどうにかする作戦になるでしょう。カメルーン戦でも書きましたが、オランダは前4人の調子さえ良ければ得点できると思います。件のミドルを決めたのは11番のマルテンスという選手で、他3人もきっと強いはずです。

日本の守備の方法として考えられるのは2通りあって、 前線へのパスを封じるようにハイプレスをかけていく か、リトリートして自陣へのパスは通すけれどシュートは打たせないように守るか、のどちらかになると思います。ちなみに、カメルーン戦ではプレスを回避された結果、カメルーンFW3人vsなでしこ最終ライン4人の状況を作られて失点しました。

最後に、オランダが先制点を奪ったあとにどう出るかが分かりません。ただ、おそらく日本相手ならしっかりブロック作って守るのではないかな、と思っています。なでしこの現在の得点力およびにエクアドル戦の結果を考えると、オランダに4−4のブロックを作られたらかなり厳しいです。なでしこの理想的展開としては、ブロックを作られる前に3点ぐらい取って後はのんびり、っていうのパターンしか無いです。

見どころ

というわけで、上記をまとめますと、

  1. オランダはカメルーンのように攻撃4人、守備6人の分業制っぽい。攻撃パターンとしては最終ラインorボランチから前線へのフィードを受け取って、前4人のコンビネーションで崩してくるのではないか。
  2. 守備に関しては、両WGが戻らずにサイドのスペースが空くことが多いと予想される。
  3. なでしことしては、後方でのイージーミスを失くすのは勿論のこと、両SBのオーバーラップで数的有利をつくりたい。SBが上がっても、オランダのWGはおそらくついてこないだろう。 そこからの崩し方は分からないのですが頑張ってください。 4. リード時のオランダの動きはまだ不明だが、おそらく8人でブロックを組んでくることは予想される。そうなると得点力の低いなでしこは厳しいかもしれない。先制点を上げることが重要。
  4. 注目すべきは宮間の位置だ。カメルーン戦の前半のようなスタメンになるか、後半のようなスタメンになるか。どちらを決断するかに佐々木監督の意向が見えそう。
  5. カメルーンよりかは攻撃力が低そうなオランダなので安心してしまいそうだが、男子のシンガポール戦を思い出そう。罠はカナダにだって仕掛けられているかもしれない。

という感じです。誤りもたくさんあると思いますが、少しでもオランダ戦が楽しく観戦できれば幸いです。


    Kobori Akira

    IT業界の社会人。最近はプロレスと音楽の話題が多め。
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