IMG_7100

はじめての「J-POP DJ」〜J-POPミックスのやり方とコツ(前篇)


数少ない音楽理論の先生であり、友人(先輩)のneraltさん。最近は、DJミックスに関するオンライン講師も始められました。

オンラインDJスクール レッスン資料 | Music Theory Workshop Japan

neraltさんの素晴らしいところは「○○と共演経験アリ」という権威的なものなどではなく、「TRAKTORの取説をきちんと読んで実行した」という基礎に根付いたものであることです。ですから、「DJをやってみたい」という人には適切な講師のはずです。

それで、これにブワッと即発されました(笑)。

自分も一応J-POPのDJをやっているので、これまでの経験則をまとめてみたいと思いました。思い立ったが吉日。

IMG_7100
(※DJ中の筆者。ヤクルト館山の3ランが飛び出した日でもあり、喜びを隠せないでいる)

はじめに

後述しますが、J-POPのミックステクニックは、他のジャンルとちょっと異なります。

また、参考音源はmixcloudにアップしているこちらにしました。『おしゃべりオムライス』という伝説のネットラジオの最終回で流れたミックスです(伝説のまま終わらず、復活しました。君たちはジェイ・Zか)。

「おしゃべりオムライス」最終回 DJMIX by コボリアキラ by Akira Kobori on Mixcloud

J-POPは「DJ向け」の音楽ではない

まず、J-POPはクラブミュージック(ハウスやヒップホップ)に比べて、DJミックスが難しいことを知る必要があります。

なぜなら、J-POPはDJミックスに使われることを考慮していません。たいていの作家は、DJ用途より一般リスナーのことを考えるはずです。当たり前かもしれませんね。

たとえば、ミックスは8小節や16小節単位で行うのが簡単なのですが、J-POPでは2小節しか繋げそうな箇所がない、みたいなことがザラにあります。

そんな訳で、「本当は流したいのにミックスが上手くいく箇所が無いから使えない」という曲が、DJなら少なくとも1曲はあります。それを上手く流すDJを見ると、ちょっと感動したりして話しかけに行くぐらいです(笑)。

初めてなら、まずはハウスから

上のような理由から、もし初めてのDJがJ-POPやアニソンだとしたら、悪いことは言いません。一度、ハウスなどで練習してみてはいかがでしょうか。

ハウスのオムニバスを1枚借りてきて、収録曲をランダムにミックスするだけでも充分すぎる練習です。

実のところ、いまのDJにテクニックはそれほど求められていません(実感。選曲やキャラクタに重みがある気がしています)。しかし、最低限のテクニックは知っておくべきでしょう。

本当にたまに、ですが、クロスフェード(テンポの一致を無視し、一方のボリュームを下げ、もう一方のボリュームを上げる)だけで繋いでる人もいます(まあそれでもOKなんですけど・笑)。

ハウスはJ-POPと異なり、DJで使われることを前提に制作されています。なんとなく繋いでもそれっぽくなるはずです。

そこら辺の基本的なテクニックは、上のレッスン記事を読んだり、どうぞご受講してみてください(笑・信頼できる先生であることは、もちろん保証いたします)。

ハウスで練習したあとにJ-POPをやると、その難しさや面白さがよくわかると思います。あるいは、ハウスDJとしてやっていく決意をするかもしれません。

「繋ぎどころ」を探す

やっと本題に入りました。いつも通り長いですが、お付き合いを。

J-POPのミックスを考えるとき、まず私がやることがあります。

それは、「繋ぎどころ」を探すことです。

繋ぎどころというのは2種類あります。ひとつは「どこから入るか?」というイントロ部分。そしてもうひとつは、「どこで次の曲にバトンを渡すか?」というアウトロ部分です。この2箇所を決めます。

2:20頃では、フジファブリック「虹」から、KANA-BOON「ないものねだり」に繋いでいます。「虹」はサビ後の間奏が繋ぎどころ、「ないものねだり」はイントロのギターリフが繋ぎどころです。

16:30頃では、モーニング娘。(道重さゆみ)の「シャバダバ ドゥー」から、m-floの「Cozmic Night Run」に繋いでいます。これも似てますね。「シャバダバ ドゥー」はサビ後の間奏が繋ぎどころ、「Cozmic Night Run」はイントロのドラムが繋ぎどころです。

楽器または音域のないパートを探す

では、どうやって「繋ぎどころ」を探せばいいか。

もっとも簡単なのは、上で挙げたような「間奏(アウトロ)」と「イントロ」にしてしまうことです。すこし退屈ですが、テンポさえ合わせれば良い感じです。

話題がズレますが、野外で適当にBGM流すときは、曲の最後まで流して、それまでに次の曲考えて、テンポを合わしてミックスすることが多いです。

ふだん最後まで流さないので、こういったミックスをすると、「おお、あの間奏の後のパートこそ最高だったのか!」と気づくんですよね(笑)。

閑話休題。本質的な提案をしますと、楽器や音域の減るパートを見つけることではないでしょうか。

とくによくあるのは、下の3つでしょうか。

  1. ヴォーカルのないパート=いわゆる間奏
  2. ヴォーカルとドラムのないパート=ドラムの抜けた間奏
  3. ドラムだけのパート

とくにドラムだけのパートは「お宝」である、と個人的に考えています(後編で後述します)。ヒップホップ的にはサンプリングも出来ますし、一石二鳥。

「繋ぎどころ」と「聴かせどころ」

ちなみに、「繋ぎどころ」を考える作業は、「聴かせどころ」を考える作業でもあります。

いくら繋ぎやすい箇所を見つけても、「そのあとを聴かないと曲として成り立たない!」と思うなら、そこは繋ぎどころではありません。

どうしても迷う場合は、1つ目の繋ぎどころ、聴きどころ、2つ目の繋ぎどころ、を考えるといいでしょう。「聴きどころ」を使う/使わないパターンをつくることになります。


後編では、実際のミックス方法やエフェクターに関しての考え方を書こうと思います。こちらからどうぞ!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA