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日本 6.5 初戦を勝ったことは、それだけで評価に値する。後半こそ崩壊しかけたが、前半は強者ぶりを見せつける展開だった。両SBの起用も当たりで、前半は良い流れをつくれて、後半は相手の攻撃に耐えしのぐことができた。

反省点は、結局のところ「澤がいないとき」ということで、おそらく4年間取り組み続けている課題だろう。澤がいるとき/いないときで、阪口の役割が大きく変わるのが辛そうだった。

個人的に面白かったのは2つあって、ショートパスからのビルドアップが2種類あることと、宇津木のオーバーラップ。

もう1度観る必要があるけれど、ビルドアップについては、(1)片方のサイドが1列ずつ上がるときと、(2)ボランチ(阪口)をどちらかのサイドに降ろして両サイドを1列上げるときがあった。

今回のような442でセットしてくる相手に対しては、(1)のパターンで、右の有吉と大野を1列ずつ上げた343のようなフォーメーションで攻撃するのが一番効果的かと考えた。見直そう。


山根 6.5 いくつかあったピンチを防ぎ、無失点で試合を終えることができた。CK時のミスはよくないが、信頼は勝ち得たのではないか。 有吉 7 今日一番の収穫は間違いなくこの選手。攻守ともに貢献し、90分を通して動けていた。パスの精度も高い。 岩清水 6.5 安定した守備だった。変なミスも少なかったし、ロングフィードも良いものがあった。 熊谷 6.5 安定した守備だった。最後のピンチは、彼女のプレッシャーで防げた面もあった。 宇津木 7 フィジカル、テクニックともに十分に発揮した。ドリブラーではないのだろう。鮫島と異なり、スピードで相手を置き去りにするようなプレイはしないが、前半は攻撃にもよく参加していた。

阪口 6 チームを落ち着かせるよう、いろいろなところに顔を出していた。澤が交代した後は、彼女がボールを落ち着ける役をすべきだったと思うが、上手く収めることができず、むしろ相手にチャンスを与える結果になった。相手のビルドアップから崩されたプレイは少なかっただけに、もう少し丁寧なボール回しができればよかった。

澤 6.5 貫禄のあるプレイだった。スイスの攻撃の芽を何度も摘み、的確なタイミングでFWを追い越すようなプレイもしていた。途中交代は決勝トーナメントまでを見据えたものだろうか。

大野 6.5 オーバーラップした有吉のカバーリングなど、守備でよく汗をかいていた。攻撃にも参加しようとしていたのだが、ほぼ空気扱いされていた。決定機のシュートはせめて枠に飛ばしたいところ。

宮間 7 試合を決めるPKを決めた。決定機を作りそうなパスも出していた。澤が交代した後は、彼女も攻撃の組み立てに参加すべきだったかもしれない。 安藤 7 裏に出るプレーを何度も繰り返し、PKまで勝ち取った。大儀見との連携もよく、決勝トーナメントまでに戻ってこないと日本はかなり痛い。 大儀見 7 PKに繋がるラストパスを出した。守備にも参加し、自陣まで戻ったり、攻撃を遅らせたりするシーンが何度もあった。

---菅澤 6 個人的には「可もなく不可もなし」。惜しいシュート以外は、とくに目立つプレーも無かった。大儀見と比較しても、安藤と比較しても、次点という感じ。 川村5.5 守備はとても良かったと思う。しかし、攻撃に関してはパスミスを連発し、ビルドアップが上手くいかず、結果的に日本の流れを失う原因になった。 川澄 ―難しい時間帯に入ったが、しっかりと守備のタスクはこなした。しかし、2度のパス(クリア)はどちらもインターセプトされており、仮に失点していたら川澄の交代は「失敗」だったことになってしまっていた。 ---スイス 5.5 「バッハマン」が急上昇ワードになったのは明らかだろう。彼女の個人技でいくつものチャンスが生まれた。しかし、決定機がそれぐらいだった原因は、ラストパスやクロスの精度の高い選手がいなかったことだ。運動量が半端無かったので無理な要望かもしれないが、4番の左SBのキックの精度が高かければ試合はわからなかった。11番のディッケンマンは少し物足りなさがあった。


    Kobori Akira

    IT業界の社会人。最近はプロレスと音楽の話題が多め。
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