w-inds.の10周年記念ライブの感想(すげーいまさら)


ものすごい前に書いたw-inds.関連の記事が古いHDDから発掘されました。コボリの過去のブログは全部消えてしまったため(お金を払うのを忘れていた)、自分でもレアな発見でした。

10周年だから、多分4年前、『Another World』あたりですよね。いわゆる「当時の空気感」が残っているので、面白く読んでいただければ幸いです。

ちなみに、下の記事をちゃんとまとめたのが「w-inds.概論―w-inds.の最近の変化を5,000字で」です。すこし長いですが、ご興味あればぜひご一読ください。

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前回のエントリの繰り返しになりますが、w-inds.の10周年記念ライブは素晴らしいものでした。しかし、ほんの少しではありますが、わずかな「不安」を感じ取ってしまったのも真実です。

まず、最初の「Let’s get it on」を除き、セットリストのほとんどが「過去の」w-inds.像を体現したような曲が多かった点。今回のライブで僕が一番見たかったのは「未来の」w-inds.像だったので、ライブの善し悪しとは別に、この点は少し残念でした。

現在のw-inds.はアイドルでありつつも、本格的にダンス・ミュージックの世界へ参入しています。であるならば、「IT’S IN THE STARS」とまでは言いませんが、「New World」や「LOVE IS THE GREATEST THING」などの4つ打ちもの(「ドッ、ドッ、ドッ、ドッ」と低音のキックが鳴る種類の曲を指します)を増やしてもよかったと思います。

まあ、これは「不安」というよりも、一個人の「不満」でしかありません。なのですが、これを「不満」でなく「不安」たらしめる事もありました。それがベストアルバムの発売です。

“POP BEST”と”DANCE BEST”と銘打たれた2枚のベストアルバムは、否が応でも「回収」を想起させます。つまり、先日のライブと相まって、「ついに解散してしまうのではないか」と僕には感じられました。

もちろん、ベストの発売がそのまま解散を意味するわけではありません。しかし、ベストの発売が、何らかの「区切り」を表すことは明らかです。そして、「区切り」を作るからには、その後の未来図が提出されるべきでした。これが僕の「不安」の原因です。

では、あのライブで見たものは「不安」だけだったのでしょうか? この問いに対して、ひとつの未来図を提出してみようと思います。それがソロ・パフォーマンスで橘慶太が披露した「Still with you」です。

「Still With You」は、エリック・ベネイ(Eric Benet)というR&Bの歌手の作ったバラードです。彼はこの曲をフルコーラスで歌っていました。それも、息遣いやビブラートなどはR&Bのマナーに沿って歌ったのです(ここを言葉にすべきなのですが歌唱に関するボキャブラリーが無いんですよね・苦笑)。それは、僕をライブに誘ってくれた生粋のファンである彼女が「普段と歌い方が違った」と言ったぐらいに、です。

そして、この曲が唯一と言っていいであろう、w-inds.の未来像でした。

それは前作『Another World』で見せた<表>の面である「エレクトロ」に対する<裏>の面。つまり「ブラック・ミュージック、ヒップホップ、R&B」です(<裏>の代表の例は、『Another World』に収録されている「Don’t remind me」など)。

いや、本当は<裏>ではないのかもしれません。むしろ、本来は<裏>でなく<表>だったのでしょう。

w-inds.は、そもそもDA PUMPの弟分として、つまり「ヒップホップ・クルー」として売り出されはじめました。しかし当時を振り返ってみれば、本当にヒップホップ的な活動(麻薬を売買していた、トレーラーで生活していた)をしていたわけでなく、それは「ストリートで活動を始めた」ことや「リズミカルな曲を中心にしている」といったメッセージを伝えるためのキャッチコピーだったことは明確です(そもそも、ヒップホップのアイドル、という言葉自体が有り得ないのですが)。

このような言い方は失礼ですが、しかし、この10年は彼らを技術的・精神的に「ヒップホップ」を歌えるまでに成長させました。また、「HYBRID DREAM」でのBACH LOGIC、「Noise」でのSkybeatz・Darren Martyn、コアなところまで踏み込めば「Don’t remind me」でのAli Tennantmなど、本格的なブラック・ミュージックに挑戦するための環境も徐々に出来上がっている。というのが僕の印象です。

もしベストアルバムの発売後、w-inds.が今のエネルギーを保って新たなステージに挑むとすれば、ぜひこのような道(「未知」と誤変換されました)も考えてみてほしいと思います。

PS:以下、本当に個人的な雑感。

気持ちを込めて上記の試みを提案しましたが、これまでの経験則からはっきり言ってしまうと、ヒップホップにチャレンジすることは自殺行為に近いものです。殊に男性アイドルにおいては、既に「亡命」という意味の大所帯グループがいますし(それも日本のR&BプロデューサーのトップであるKC松尾さんがバックにいる)、この山にぶつからないように上手くファンを獲得していく、というのは非常に難しいでしょう。

しかし、だからこそ、こういう時代にチャレンジしてほしい気持ちは強くなります。おそらく、ファンの方のほとんどは、「Nothing Is Possible」や「To My Fans」を咀嚼するのに時間がかかったのではないかと思います。バラードでも無い、だからと言って踊るには遅すぎる。でもw-inds.が歌ってるし、とりあえず何度か聴いてみたら、意外とハマってきて、しまいには思い出の曲になってしまった。なんて人も、だからこそ、いるのではないか。

それこそ、上の曲からLil Wayneの「Lolli Pop」だったりPliesの「Bust It Baby Pt.2」だったり、もっと自身に引き寄せればTrey Songzの「Red Lipstick」に熱を上げる女子高生やアラフォーの奥様が増えたら、どんなに素晴らしいか。そんなことを何年も前から妄想しているわけで、実際はこのために僕自身も曲を作っているのかもしれません。

PS.2
この記事を書いた直後に、VISION FACTORYのツイッター(@vision_factory)を発見しチェックしてみたら、w-inds.のFCライブのセットリストを公表していました。このライブでは、10周年記念とは違って最新曲を中心に組み立てていますが、もしやFCライブのようにライブが近い日程で連続するから、必然的に10周年記念では最新曲ができなかったのかも。という疑惑が浮上してきました。
どちらにせよ、この記事は半分以上が僕の妄想と勘違いによって書かれていますので(あくまで事実をもとに考えていますが)、その点を強調せねばいけないと思い、追記しました。

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「先見の明がある」とまでは言わないですが、このあとw-inds.が『Timeless』、「FANTASY」、「In Love With The Music」、そして『Blue Blood』と方向性を変えてきたことは、個人的にとてもラッキーというか、「待ってたぜ!!」って感じです。

よもや、現在地のw-inds.に一番近いのが「ファンク」ってのは本当に胸アツです。明日、新作の予約会?に行くつもりですが、短い時間なりに彼らにリスペクトを示しに行こうと思います。


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