プラスアルファ幸せ
仕事はとりあえず。常に言っていることだけど「8時間コーディングだけして帰りたい」と思いながら、結局コーディングなんて1時間ぐらいしかやってない。あとは人と話したり、人と話すための準備をしたり、人と話したくないからテキストで代替する時間だ。
ものをつくる時間が楽しいので、そうじゃないタスクを一日の早めの時間に持ってきている。それらをやっている間にだんだんとコーディングする時間はなくなっていき、結局翌日へ見送ることになる。素晴らしい管理手法だ。コーディングなんてやりたくなったときにいつでもできるから。
夜はSMOOTH ACEのライブへ。計算が狂ってなければ24年ぶりだ。
24年前は台場のDECKSでフリーライブをしていた。私は彼らのデビューシングル『サクラ』を買って、そのフリーライブを聞いていた。まだ公式のBBSが存在していた頃の話だ。そのときもたしかCDにサインを貰えたはずなのだけれど、当時はとたんに恥ずかしくなって帰ってしまった。たしか友達と来てたからかな。そっちに気を遣ったのもあったはず。
で、今日。やっとそれ以来に生で彼らを観ることができた。会場の「晴れたら空に豆まいて」には100人近くのオーディエンスが集まっていたが、いわゆる「アカペラ界隈」みたいな客層もいる中で、いちばん自分が緊張して興奮していたと思う。
最初の声出しの瞬間から終わりまで、すべてが懐かしく新鮮だった。彼らの曲を聴いている間、私は遊戯王カードをまだ集めていた小学6年生でありながら、あまくだり氏のクソカード診療所を見ている35歳の左目のつぶれた男でもあった。音楽は過去にも連れていくし「いまここ」に私を連れてもくれる。
「tender」や「プラスアルファ幸せ」を歌い始めたときの多幸感を、まだ自分はテキストに起こすことができない。「足跡」なんかも聴けてしまって、正直今日で全部聴いてしまったと錯覚するぐらいだ(もちろんそんなことないことぐらいは理解している。「すてきなミュージック」だって聴きたいし「Hapiness」だって「Fly Away」だって…)。
ライブが終わって帰ろうと思ったら、買ったTシャツにサインをしてくれることを知って、いそいそと並ぶ。はじめて買ったCDが『サクラ』であることは伝えられたが、SMOOTH ACEやゴスペラーズにあこがれてStreet Corner Symphonyに入部したことはスッカリ忘れて喋れなかった。でもとうとう初めてサインを手に入れることができた。
そんなわけで小学生の自分に聞かせてあげたいのは、お前は2023年に東京女子プロレスにハマることでサイン会のようなイベントに慣れるから、いつかSMOOTH ACEのサインももらえるぞ。ただ3ショットの写真を撮ってもらうことになるが、そこに映るお前は2024年の中でいちばん貧相な笑顔をしているから気をつけろ。
礼賛の「GOLDEN BUDDY (feat. くるま)」はいつ聴いてもビビる。最近よく思うけれど、最近の音楽は「100点満点中、250点!」みたいな曲ばかりだ。これは素晴らしいことではあるけれど、正直魅力がないとも言える。
たとえば最近聴いたLe Coupleの「美しすぎて」は、ちゃんと「100点中100点以内」のスコアを出している。これは1mmもディス成分はない。ちゃんとした音楽である、ということを示したいだけだ。なにかのサイトでLe Coupleが紹介されていたのを思い出してアルバムをほぼすべて聴いてみたが、佳作がいっぱいあった。他には「Sofa」とか
Al B. Sureの「Nite and Day」を聴きたくて調べたら、Sister Qの「Night and Day」が目に入って、一気に時間が止まった。先日の築地での出来事だけれど、1時間ぐらい築地の記憶がないのはSister Qのせいだ。覚えていたらこの思い出を明日書く。