最後のおしりふき
深夜。大貫妙子と松任谷正隆のデュエットでいい気分になっていたら、寝室から子どものか細い声が聞こえてきた。
寝ぼけているのだろうが念のため確認しにいくと、予想通り寝てはいるのだけれど、なんだか臭い。ひさびさに寝ながら排便していた。起こす訳にもいかず、ひさびさに寝かせたままオムツを破り、両足を抱えて上げ、あらかじめ準備したおしりふきで何度か拭き、またオムツを履かせてタオルケットをかける。
自身の手際の良さにすこし満足しながらも、その行為中はずっと懐かしさのほうが勝っていたことを記録しておきたい。よくあるTwitterのマンガのネタみたいだけど、突然その最後は訪れる。もしかしたら今日が最後の「寝てる子どものおしりを拭く」になるかもしれない。ふいに今日子どもが「パパとママはぼくの宝物なんだよ」と声をかけてきたら感傷的になってるのかも。
部屋の片付けをずっとやっている。「寄せ」をした先の部屋はもう見たくもない状態ではあるが、日常の戦場であるリビングや仕事場、キッチンまわりはいくぶんかマトモになってきた。花を置く余裕もある。
副業は、CPUとメモリの実際の挙動を説明するところ。説明前に自分でも復習していたのだけれど、やっぱり「コンピュータの仕組み」って楽しいなと感じる。ちゃんとCSの勉強をしてみようかしら、と何度目かの思いつき。
「先生」と呼ばれるたびに、自身のナレッジの浅さを痛感しながらやっている。とはいえ教師としては三流でもペテン師としてはギリギリ一流の自分だ。今日もいい授業はできたんじゃないかと思う。前にも書いているけれど、自分が伝えたいことの2割ぐらいしか全体には伝わらないことを知っていれば、それに応じた振る舞いができる。