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東京女子プロレスの「TJPW INSPIRATION」に急遽行けるとわかったのは前日だ。

それから原宿ぽむ選手の対戦相手であるくいしんぼう仮面選手のことを調べると、どうやらお菓子を使ったレイをかけるらしい(refs)。

このポストもあったので、早速準備することにした。準備が終わったのは深夜に入った頃。そっから起きて身支度して新宿FACEへ。

試合のチケットは他の方のリセールで、もう一人の購入者とシェアするかたちで購入した。シェアの相手方はとても良い方かつもともとブログで知っていたのもあり、それもふくめて大変良い興行だった。自分の到着がギリギリになったので反省しきりだったが、もっと余裕があれば色々話を聞いてみたかったなと思っている。


興行はいわゆる「神興行」だったと思う。備忘録のために書くけど、メインイベントが変わってしまったとしてもだ。TJPWの強度のようなものを感じる。

きちんと言葉に残しておくべきは、やはり原宿ぽむvsくいしんぼう仮面だろう。本当に今年のベストマッチのひとつになった。入場時にお菓子のレイをかけれたことで既に最高の気分だったけれど、くいしんぼう仮面のお決まりのムーブ、それをすべて受けきるぽむ、会場の雰囲気とわかってる観客の声援、勝ち名乗り、最後のパラパラ。本当に最高のショーだった。「コミカル」という言葉で片付けるところを野暮を承知で言えば、やはり歴戦の味があって、それがぽむちゃんの良さをさらに引き出してくれた。

メインイベントは、伊藤麻希選手が欠場になってしまったことはとても残念だったけれど、試合中はそんなことを忘れるぐらい素晴らしい試合だった。村田アナの実況、小佐野さん・三田さんの解説で聞きたくなったし、頭の中で三者が中継していた。

東京女子はタッグマッチや3WAY、バトルロイヤルなどが本当に面白いから素晴らしい。ユニットごとの抗争がない利点はここにあると感じた。代わりに選手それぞれのちょっとした関係性はちゃんとあるから、誰と誰が協力しようと離反しようとのめり込める。上福ゆき選手を応援することに決めているので、個人的にも熱い展開だった。

そのなかでも中島翔子選手と渡辺未詩選手のやりとりは凄まじく、攻防のスピードは1.2倍速ぐらいに感じた。いつも書いてるけど中島選手も世界へどんどん行ってまだ見ぬ強豪に立ち向かっていく姿をもっと見てみたい。

そしてやっぱり辰巳リカという選手がたまらなく好きだ。「今日もいつも通りよかったな」という感想をもったことがまだ一度もない。つねに驚きか裏切りがある。そこにしっかり感情まで乗ってくるんだから凄い。この人こそ東京女子から離れてはいけないというか、東京女子の人間関係の中だからこそ生まれる材料をいちばん上手に使っている印象がある。

試合は未詩選手が完全に掌握した。序盤から最後までずっとハードワークを繰り返し、仕留める前には上福選手の高角度回転エビ固め(プリンセスカップで繰り出した切り返しでもある)を耐えてリバースのジャイアントスイングに繋げてみせるのだから、とんでもない。東京女子のファンでこの勝利に疑問を持つ者は一人もいないだろう。

「世代」という言葉の間違いを感じはじめて。[…]東京女子の先輩って壁のように止まってないんですよ。[…]ただ私がいく。

バックステージのコメントもその通りだ。ただやはり「世代」とは言わずとも、渡辺未詩がGRAND PRINCESS ‘24のメインイベントで勝つことで見える新しい景色は存在する。軟派なファンとしては、どうしてもその景色を見てみたいと感じてしまった。


Kobori Akira

IT業界の社会人。最近はプロレスと音楽の話題が多め。
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