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[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/196949176”params=“auto_play=false&hide;_related=false&show;_comments=true&show;_user=true&show;_reposts=false&visual;=true”width=“100%” height=“450” iframe=“true” /]## ダウンロードについてSoundCloud、または下のURLからダウンロード可能です。 download:http://koboriakira.com/download/fantasy_…is_8bit_remix.mp3

制作後期

リミックスについて

w-inds.「FANTASY」は、以前このブログでも書いたように、 グルーヴ感、ヒップホップっぽさを押し出しつつも、その中にw-inds.らしいアイドル性を込めた曲 でした。

そこで、自分のリミックスでは、あえてアイドル性を抜き取り、クラブ対応の2ステップにしようと思っていました。が、これが 失敗しまして (笑・ボツは記事最下部に載せました)、どうしようか迷いました。

そこで、逆にグルーヴ感を排除しても面白いと感じ、今回の8bitリミックス=ファミコンサウンドにつながりました。

※もう少し丁寧に説明します。原曲はトラック自体にハネがあり、橘慶太のボーカルもハネています。リミックスでは、トラックはハネ無し(スクエア)だがボーカルはハネてる、という感じにしています。異なるグルーヴ感が同時に流れているので変に感じるかもしれませんが、「ズレ」として捉えると逆に気持ちよくなる、ってパターンです。になればいいな、って感じですが(笑)。

ボーカルには、Reduxを薄くかけつつ、ときおり強めにしてみたりしました。こういうオートメーションはあまりやらないので、いい勉強になりました。

その他、ボツ作

本当は、シングル発売の翌週ぐらいにアップしようと、虎視眈々と狙っていたのですが(そのためにyoutubeから音源ブッコ抜いて採譜してました)、こんなタイミングになりまして失礼しました(苦笑)。

「とりあえず完成させてアップロードして楽しもう」と思ったのは、友人のこの記事があったからです。ありがとう。 ちょっとした時間 リミックスをつくれば楽しいという話|toruurakawa|note

あと、ボツ作はこちらです。 [audio mp3=”http://koboriakira.com/download/w-inds_fantasy_botsu.mp3”][/audio]


この1ヶ月間、みっちりrubyとrailsについて勉強していました。

このたび、はじめてWebアプリケーションが作れたので、公開の連絡と、どんな具合に制作していったかを記録しておきたいと思います。

NEX::TUBEとは?

非常にシンプルなWebアプリケーションです。説明要らずで始められると思います。 NEX::TUBE

概要を説明しますと、こんな感じです。

NEX:TUBEは、「 誰かの選んだ動画の、次にかけたい動画 」をセレクトするWebサービスです。
カラオケで「その曲入れるなら、この曲はどうよ?」みたいな、それのネット版です。
というわけで、ジャンルは「音楽」を想定していますが、公序良俗に反しなければズレていくことも可です。

ユーザー登録せずに始められるので、ぜひ一度試してもらえれば幸いです。

感想や要望などありましたら、ぜひtwitterでご意見をお聞かせください。

バックグラウンド

このWebアプリケーションは、2つのテーマを背景に作成されました。 ひとつは、 「キュレーション」に対する不満 です。

「キュレーション」という言葉が一般化して4,5年ほど経ちますが、私はキュレーションに不満がありました。それは主に「精度の高さ」についてです。「こんなのオススメしないでよ!」ではありません。「これオススメされても驚かないよ! 」です。

言い換えれば、「想定内のレコメンド」に対して飽きがありました。できれば、もっと違う方向から、「こういうオススメあるの!?」と思うようなレコメンドが欲しいな、と思っていました。

そこで、もうひとつのテーマが結びつきました。 「他者の介入」 です。

twitterやfacebookは、基本的には「知人との交流」、少なくとも「共通点のある他者との交流」がサービスの根幹をなしています。もちろん、これ自体を否定する気はありませんし、NEX:TUBEも同様です。

しかし、その関係性にヒビが入るようなものが理想的でした。 NEX::TUBEは、動画の投稿者を表示しません。あなたが投稿する/投稿されるレコメンドは、「はるか遠いところから届く、愛情の質・量もランダムなラブレター 」のようなものになるはずです。

今後実装してみたいこと

現在、下のようなことを考えています。実装すべきか/できるかを、今後判断できればいいな。

  1. 利用率増加を目指して、twitter、facebookと連携する2. 「いいね!」的なボタンを設置して、それぞれの繋ぎを評価できるようにする3. ユーザーを表示して、好きなユーザーが投稿している動画をチェックすることができる。
  2. ジャンル(ヒップホップ)やテーマ(かわいい)を限定して、アーカイブに統一性を持たせるNEX::TUBEを使っていて、何か「こういう機能があれば」というのがありましたら、ぜひtwitterでご意見をお聞かせください。

制作記録と感想

便利なruby、rails

プログラミング未経験(HTMLとCSSは少しできる)という状態から、この1ヶ月間rubyとrailsを勉強していました。その中でとくに感じたのは、「rails(ruby)覚えれば、なんか作れるなー 」ってことでした。

とくに、この言語はphpなどと比べて記述量が短いそうなので、今回つくったようなものなら自分でも2,3日で作れるようになりました。 素人的に感心した点は、「データを保存したり引き出したりできるだけで、こんなに想像力って掻き立てられるのか! 」ということです。

いわゆる動的なサイトを作れるようになったことで、やってみたいことが増えました。

一方で、「プログラミングを理解したか?」と言われると、ちょっと不安で。rubyだけを勉強して終えるよりは、他のクラシックなプログラミング言語も押さえたい気持ちが出てきました。

ローカル環境さえ整えれば、あとは自学できそう

railsは、WEBアプリケーションを作れます。つまり、ローカル内にサーバーが建てられないと、開発もテストもできません。

これ、意外とクリティカルで、初心者はローカル内にサーバーを建てられないから、何もチャレンジできない。

言い換えれば、サーバーさえ建てれば、あとは好きなだけトライ&エラーをすれば良いんです。

NEX::TUBEの制作手順

おおまかに記述すれば、以下のような流れです。正しい方法かどうかは、今後わかるでしょう。

  1. サービスを考える2. ページ遷移と、各ページの表示イメージをつくる3. HTMLとCSSだけページをつくる4. railsを組み込んでいって、完成形をつくる5. 一通りテストしてみて、微調整する#### サービスを考える

まず、サイトの目的(自分と誰かの音楽の趣味を広げていく)を考え、これを達成するために必要な機能を短く記述します(誰かの選んだ曲の「次にかけるべき曲」を選んだり、自分の選んだ曲の「次にかけるべき曲」を提案される)。

その後、ターゲット(10〜30代男性?)と、どのようなシチュエーションで使われるか(ヒマ潰し。電車の中とか)を想像しながら、組み込む機能を書き出しました。

ページ遷移と、各ページの表示イメージをつくる

サービスの概要ができたら、次に必要なページと、それぞれのリンクの仕方を考えます。

NEX::TUBEは全部で10ページほどと簡単でしたが、大きなサービスになるとこの作業は大変そうですね。

HTMLとCSSだけページをつくる

イメージができたら、とりあえずHTMLとCSSで全体図を作りました。

この作業は、サービスについてもう一度考えなおす必要が出てきたり、ページ遷移をやり直したり、なかなか大変でした。

(言い換えれば、これがスムーズに進んでいれば、強固な計画を立てていたことの証明になるでしょう。)

データを表示する箇所は、HTMLに手動で打ち込んだり、コメントアウトで「あとで作る」とか書いておきました。

railsを組み込んでいって、完成形をつくる

ページが完成したら、手動で打ち込んでいた箇所をrailsを使って表示できるようにしていきました。

テーブルに書き込む/テーブルから読み込む機能や、youtubeのURLを抜き出す機能や、ユーザー登録の機能を実装していきました。

一通りテストしてみて、微調整する

完成したら、とりあえずそれぞれのページから全てのページへのリンクをクリックしたり、ユーザーになったつもりで動いてみました。知人にも触ってもらえれば最高でしょうか。

自分の場合は、「現在のページから、次の行動への誘導が適切にできているか?」という点に悩みました。はじめてサイトを訪れた人が迷うことなくサクサクと進んでいけるか。これがすごい大事なんじゃないか、と思いました。

一歩を踏み出してよかった

結論としては、これに尽きます。

プログラミング/エンジニアリングって、いわゆる専門的なもので「ちょっとカジったぐらいじゃね…」みたいに思っていましたが、現在は_「ちょっとカジったぐらい」でも面白いことを始めることができる_ なと感じました。発想の勝負をする土俵には立てた。

そして、スタートしてしまえば、必要な技術はどんどん身につくし、いろんな刺激があって面白いです。

実は、このアプリ/記事を書きながらも、もうひとつ作っていまして(笑)、それもいずれ公開したいと思っています。

このあとはJavascript覚えて、時間が余ればMySQLやサーバー関係のことを知れば、より楽しくなるかなと。

皆さんも興味あれば、ぜひ始めると楽しいですよ。以上です。


母方の祖父・祖母が亡くなりました。 祖母が昨年の9月、祖父が先月ということで、どちらも急な話でした。

祖父は、良家の長男として生まれ、破天荒な青年時代を経て、繊維業や百貨店業で務めました。一方で、祖母は本当に貧しい幼少期を送っていて、育ての親から逃げるように状況して、床屋として働くようになりました。

二人は結婚後、江古田に一軒家を買いました。定年後は、長野に移り住み、畑仕事を楽しんだり研究を楽しんだりと、「晴耕雨読」を実践していました。

祖父はとにかく本・新聞・雑誌が好きでした。文学はもちろん、過去の新聞の切り抜きなどを収集していました。いわゆるコレクター気質ってやつで、記念硬貨や記念切手なども集めていました。

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祖母は、過去に床屋として働いていて、自分も幼少期はよく切ってもらいました。髪を切ってくれた部屋の隣では、自家製の味噌をつくっていました。この味噌でつくった味噌汁が、自分の味覚の一部をつくりました。

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自分が長野に遊びに行くと、必ず身長を測って、柱に印をつけてくれました。最初に測ったのは生まれてから半年後、最後に測ったのは高校1年生の頃でした。

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「家族史」のようなものを初めて考えるようになりました。告別式で会った親戚の方や友人の方と話すなかで、自分の知らなかった「おじいちゃん・おばあちゃん」像があることを知りました。

自分ができることは何だろうと思います。せっかく時間があるので、自分の家族の歴史を掘り起こしてもいいなと思いました。


「早いもので」という言葉が、あるタームをまとめるときの枕詞になることを、日記を書くとよくわかりますが、早いものでもう2月が終わりました。今月も、出したものと入れたものを箇条書きで。

2015年2月の活動

ブログ5選

制作

「食べる政治」さんで、連載を始めさせていただきました。

2015年2月のインプット

テレビ番組

『R-1ぐらんぷり2015』(2/10放送)

じゅんダビの優勝はなかなか感動しましたが、10数年にわたる不安がついに吹き出したような記事になりました。準決勝のレポートから3つも書いたので、なかなか臨場感あります。

__2015年「R-1ぐらんぷり」準決勝レポート

__2015年の「R-1ぐらんぷり」は、見なくていいかもしれない

__R-1のアイデンティティ―『R-1ぐらんぷり2015』感想と批評

『水曜日のダウンタウン』

謝罪が面白い、ってどういうことだよ!

という気持ちで、下の記事を書きました。あとは大食い柔道おもしろかったですよね。チェスボクシング(将棋ボクシング)が好きだったので、当然ながら笑ってしまいました。

__『水曜日のダウンタウン』、何が起きても笑ってしまう説

『ナカイの窓』(2/11、2/18放送)

山里ドッキリ回、ゲストMC総出演回。山里のドッキリはよくわかりませんが(笑)、そのあとのゲストMC同士のトークがすごい面白かった。『アメトーーク』で一時期「笑いの裏側」を解説するような時期があったように覚えていますが、現在これをやってくれる番組は『ナカイの窓』ぐらいでしょうか。

『ネリさまぁ〜ず 2nd SEASON』(1/31放送)

さまぁ〜ずが活躍するかどうかは、側にいる女性によって決まると言っても過言ではないような気がしています。『Qさま』の優香しかり、『神さまぁ〜ず』シリーズの青木アナしかり、『さまぁ〜ZOO』の小島瑠璃子しかり、『モヤモヤさまぁ〜ず』の大江アナ、狩野アナしかり。

『ネリさまぁ〜ず』では、愛菜のブレイクがあり、この2nd SEASONではついにサトミキが覚醒。絶対に面白くあり続けるだろうと確信しています。

『オサレもん』(2/3放送)

両者「オサレ横綱」であるチョコプラとシソンヌの対決がありましたが、これをどう見たらいいのか、いまだにわかりません。「夢の対決!」ではないけれども、番組内では持ち上げている。視聴者と番組側の乖離があるように感じています。

『きょうの料理』

小林カツ代先生による、「クラシック」な時短メニューが本当に素晴らしい。自分のつくる肉じゃがは、先生仕様です。

音楽

在日ファンク『笑うな』

日本人によるファンクの最骨頂!

原点回帰をやることが一番先鋭的だとは思っていませんでした。とくに「脈」、「不甲斐ない」、「笑うな」あたりのミドルテンポなファンクは、自分がこれまで求めていたものをくれました。昨年発売のアルバムですが、個人的には今年一番の名盤です。

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Jay Prince『BeFor Our Time』最近のヒップホップの雰囲気(非スクエアなリズム、ローファイ、メロディアスなラップ、遅いBPM、メロウな音使い、パッド、など)がたくさん入っていて。嫌味なく「いいね!」って言えるアルバム。おもわず記事を書きました。

__[【レビュー】Jay Prince『BeFor Our Time』](http://koboriakira.com/2015/02/08/744/“【レビュー】Jay Prince『BeFor Our Time』“)

Joey Bada$$『B4.DA.$$』

上に紹介したJay Princeと異なり、ビギーのような王道ヒップホップ(とくにリズム面で)。「O.C.B」(Only Child Blues)は美メロなラップで感動しますし、「Curry Chicken」で盛り上がらない人はいないでしょう。まさしく「良いアルバム」です!

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Mary J. Blige『The London Sessions』

新作を聴くたびに、「けっこう攻めるなー」と感じるメアリーさん。リード曲の「Pick Me Up」は、普通に好きなナンバーでした。 [amazonjs asin=“B00TSOOSOI” locale=“JP” title=“London Session”]

D’Angelo & The Vanguard『Black Messiah』

土着的なネバっこいグルーヴの上に、さらにネバっこいボーカルが乗る。背脂たっぷりなラーメンのようですが、胃もたれしないのは、麺や具がアッサリしているからか。つまり、音数は意外とシンプルですよね。その中でも「The Door」は名曲。「ネオカントリー・ヒップホップ」とでもジャンルづけましょうか。

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w-inds.『FANTASY』

ブログに色々と書いています。

また、一番下の記事は、橘慶太さんにも言及してもらいまして。以前は緒方龍一さんにもツイートしてもらったり、本当に恐れ多いというか、インターネットによる送り手と受け手の距離感を自然と考えることになります。mp3で買うのが一番良いと思いますが、ブツとして買いたいなら「Million Dollar Girl」収録の初回盤Aでしょう。

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櫻田潤『たのしいインフォグラフィック入門』

まだ本書の内容を体得していないので断言は難しいですが、何度か読んだかぎりは素晴らしい書籍です!

「絵の下手な人間」がどうやって図解をしていけばいいか、そのキッカケを与えてくれて、かつ手順も教えてくれます。願わくば、「っぽく」見える裏ワザみたいなのも書いてあると最高だったか(絶対にあると思うんですよね)。

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和田文夫、大西美穂『たのしい編集』

もともと教育系の編集プロダクションで働いていたこともあり、退職してからはライターの仕事を少し始めました。ただ、参考書の編集と記事の編集はまったく異なるものなので、いわゆる「編集」のことを勉強しないといけないなと感じていたところ、そういった気持ちに一番寄り添ってくれたのが本書。上の書籍と合わせて、今月はこれらの「たのしいシリーズ」を読みまくりました(笑)。

「技術」と「姿勢」の両面からアプローチしてくれる本書は、はじめて編集をやる人から、あらためて編集について向き合ってみる人まで、編集に関わる人なら誰でも読んでおきたいコラムばかりです。表紙のユーモアにも感心。

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穂積 和夫『絵本アイビー図鑑』

「待望の!」と言うべきでしょうか。古本屋でしか手に入らなかった『絵本アイビーボーイ図鑑』と『絵本アイビーギャル図鑑』を、コンパクトにまとめて直した本書は、まさしく「一家に一冊」というか、ファッションに興味の無い男性こそ手元に置いておきたいアイテムです(アイビーが好きなら『TAKE IVY』と合わせて所持したい)。

とくに現代は、雑誌も読まず、ネットのちょっとしたサブリミナル的な情報から服を買ったりすることが多いと思うので、こういった書籍は非常に重要。

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映画

『劇場版 BiSキャノンボール2014』

衝動に突き動かされて鑑賞しました。アイドルとAVに関しては、「BiSを知らない」、「キャノンボールを知らない」、「恵比寿マスカッツは知ってる」という具合ですが、一言で言えば「純粋なる失敗作」という感じでしょうか。満足する人はいないけれど、何かしら考えさせるものはある映画です(「映画」では無いと思いましたが)。


昨年発売されたw-inds.『Timeless』に収録されている「Sexy Girl」という曲について、下のようなツイートがありました。

※「橘慶太bot」という、慶太の発言を集めたであろうボットより。以下信頼して引用します。

Sexy
Girlはまずハットがズレてるっていう。ハットがずっと後ろにいて、なお歌も後ろにいて。ドラムとベースとエレピとストリングスだけなので、そのグルーヴがあれば曲が曲として成り立つというか、やっぱりメロディとグルーヴって大事なんだって改めてこの曲で感じました。[2014/7]

— w-inds.橘慶太bot (@w_KT_bot) 2015, 2月
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この発言を男性アイドルがする、ってことも驚きですが、音楽界全体を見渡してもあまり言及されていないことなので、今回はこれについて、簡単な音源を使いながら解説したいと思います。

ドラムを図解してみる

まずは、とにもかくにも「Sexy Girl」を聴いてみましょう。アルバム『Timeless』の中でも、非常にお気に入りの1曲です(下の音源はおそらくラジオ音源。できればiTunesで購入したり、アルバム買ってください!)。

※「Sexy Girl」は、05:02から。 一度曲を聴いたら、つぎはドラムだけに集中してみましょう。

「ドッツッカッツッ…」と、単純なビートが繰り返されていることはわかるでしょうか。

このリズムを単純化して表現すると、下のような音や図になります。音源と合わせて見たり聞いたりしてみてください。

音源

[audio mp3=”http://koboriakira.com/wp-content/uploads/2015/02/sexy_girl_zurenasi.mp3”][/audio]### 図解※画像をクリックすると、元の大きさの図が見れます。 sexy_girl_square

ハイハットのズレ。グルーヴが生まれる瞬間

しかし、上のようなリズム(または図)は、「Sexy Girl」のリズムとは言えません。慶太が言うように、「ハットがズレて」いないのです。

そこで、ハットをズラしましょう。ハットのみを後ろに(グリッド1つ分)ズラします。こうすることで、 ハットの鳴るタイミングが少し遅れる わけです。すると、下のようになります。

音源

[audio mp3=”http://koboriakira.com/wp-content/uploads/2015/02/sexy_girl_zureari.mp3”][/audio]### 図解※画像をクリックすると、元の大きさの図が見れます。 sexy_girl_zure ぜひ、上の音源とこの音源を何度も交互に再生してみてください。

比べ続けると、「ハットがズレて」いることが聴覚的に理解できてくると思います。 これが「Sexy Girl」のグルーヴの正体であり、カッコ良さに密接につながっているところです。

「ハットのズレ」は最近の流行

ここまでで「Sexy Girl」のリズムについて説明しました。 しかし、これは何も「Sexy Girl」だけがこういったリズムを取り入れた、つまり「Sexy Girl」だけがものすごい発明をした訳ではなく、ここ数年のヒップホップではよく見られる傾向です。

ヒップホップは、他のジャンルと比べてリズムやグルーヴを重視します。 「グルーヴとは何か?」とは非常に難しい質問なのですが、少なくとも、

グルーヴを定義する要素のひとつに「ズレ」は大きく関わります。 「ズレ」というのは、機械やパソコンで打ち込んだ「正確無比な」リズムと異なる、人間だからこそ必ず起きる「メトロノームのリズムと異なる」リズムのことを指します。

そして極端にいうと、 ヒップホップやR &B;は、この「ズレ」を意識的に利用することで発展しました。 ただ、一般的に日本のポップスは、とくに男性アイドルの楽曲において、こういった「ズレ」の利用は大変珍しいものです。 もしかすると、「Sexy Girl」のようなズレを含む曲の萌芽は、これからの日本のポップスやアイドルソングの変化を語るキッカケになるかもしれない。ということで、キーパンチをしておきました。


先日、 『水曜日のダウンタウン』 で、「ブックオフの福袋を買うやつはどうかしている説」について謝罪がありました。

先週も謝罪をしているので、一般的に考えて、2週連続で何かしらの謝罪をしている番組はかなり珍しいでしょう。

「謝罪が面白い」ことが一番の問題

番組内で謝罪することになったが、「情報番組や報道番組で取り上げる際は、一定のモラルがありますが、バラエティー番組はそれが緩くなる。うちの番組の反省会でも、やっちゃいけない教材として取り上げましたけどね」とバラエティー番組の担当者。

__[【芸能ニュース舞台裏】TBS“やらせ”疑惑で謝罪 モラルが緩いバラエティー - 芸能 - ZAKZAK
](http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-
news/news/20150207/enn1502071451011-n1.htm)

上の記事で書かれているように、いまや反面教師のように捉えられている『水曜日の〜』ですが、我々が怒るべきは「なんでヤラセなんかしたんだ!」ではなく、「なんで謝罪のパートが一番面白いんだ!反省してないだろ!? 」ってところでしょう。

当然、「ブックオフ〜」の回の放送も面白かったですが、それを遥かに超える笑いを届けた今回の謝罪は、「 もしかして、これが本当の狙いだったのか…ッ! 」とワイルドアームズ風に(わかりづらい表現で失礼します)勘ぐってしまいました。

そんな感じで、今回の件すらも飲み込んで面白くさせてしまう『水曜日の〜』の暴力性には、予想してはいたけどやはり驚きです。

もっと怒られるべき企画や番組もあった

そんなわけで、プロデューサーの藤井健太郎がこの件についてどう感じているのかは想像するしかありませんが、自分だったら「 うるせぇ 」で片付いてしまうと思いました。

__「うるせぇ。バラエティは《芸》でなく《能》の時代なんだ」という想像 というか、これで怒られるなら、もっと怒られるべき企画や放送があるんじゃないか。

たとえば、今回は企業をイジったから怒られて謝罪したわけですが、ところ変われば「 コインランドリーで年を越す人、人生に絶望してる説 」のほうが、よほどインパクトも社会的な影響も強いと思うんですよね。

全国コインランドリー連合会(実在します)は、今からでも抗議文を作成してTBSに送ったほうがいい!(そうすると、次の放送でもまた謝罪文が流れるという、以下略。)

他にも、1月9日放送の『チーム有吉』は、笑えなかった人がどんどん離脱して、番組終了時の視聴者は13人ぐらいになったことで助かりましたが、もう少し時間帯の早い頃に放送されていれば、苦情が殺到していたことでしょう。

そういう意味で、上手く記述できず恐縮ですが、今回のような謝罪が出るのは、まだ常識や倫理やルールの範囲内で片付けられる問題だからで、彼のつくる番組はもっと大きな影響を与える可能性もあると思っています。そのとき、謝罪はできるのでしょうか。

知らなくてもいいけど、「藤井の悪意」について

テレビ番組は、基本的に一切の前提情報を必要とせずに視聴することができます。しかし、『水曜日の〜』においては、前述の藤井プロデューサーの「 藤井の悪意 」という単語は頭に入れると楽しくなることは間違いないと思います。

※もちろん、以下のことは「そういう言説を理解して観てないやつが悪い」つまり「シャレが分かってないやつが出てくるとサムいよねー」なんてことを言うためではありません。

この番組のプロデューサーである藤井健太郎は、基本的に全てを「イジり倒し」ます。「ハマダー生存説」の回では、ダウンタウン松本に「このVTRは藤井の悪意を感じますよね」と言われています。

このイジり倒すという「悪意」ですが、とくに顕著なのは 「悪意」の中に「愛情」がほとんど見えてこない ところです。つまり、ただ面白くなるからイジる。面白くなくなるまでイジり倒すところが、彼の真骨頂であり、それが視聴者を爆笑の渦に巻き込んできました。

なので、彼のことを知りながら番組を視聴してる人にとっては、正直「いずれあるだろうな」ぐらいに思ってたのではないか、と推測します。

バラエティの面白いところ/恐ろしいところ

結構とっちらかってしまいましたが、まとめると、「すげー悪いヤツだなぁ」とか「なんてクソみたいな企画なんだ!」という言葉が褒め言葉になるのが、バラエティの面白いところであり、恐ろしいところだと思ってます。

以下の藤井プロデューサーの発言を引用して、また次回3月の放送を待ちたいと思います。とにかく変に終わらないでほしいなあ。

「笑いをベースに、観る人の好奇心にしっかりと応えること。そのバランスはつねに意識してますね。ナレーション等に毒っぽさが混じってしまうのは、僕の癖みたいなものかもしれません。子供の頃からそういう目線が好きだった気がします(笑)。もちろん、特定の誰かを傷つけたり悲しい思いをさせるつもりはなくて、欲しいのはあくまで毒気の先にある笑い。そこは松本さんと浜田さんが完璧に受けてくれるので、思いきった球も投げられます」

__「水曜日のダウンタウン」も絶好調! 視聴者を刺激する藤井健太郎の演出術 |
インターネットTVガイド

※藤井プロデューサー懇親のDJMIXが素晴らしかったので、ついでに。 [soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/88976896”params=“auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false&visual=true”width=“100%” height=“450” iframe=“true” /]