koboriakira.com

突然ですが、 本日23時 より、 「おしゃべりオムライス」 に出演します。「バラエティ番組」について、1時間ぶっ通しでおしゃべりさせていただきます。

放送時間(23:00〜)になりましたら、下のUSTREAMで聴けます。ぜひご視聴ください。 Broadcast live streaming video on Ustream

「おしゃべりオムライス」とは?

男子大学生の 田代さん@gyotashiro)と 大崎さん@doudeshow)によるUSTREAMラジオです。

「等身大のカルチャートーク」 を合言葉に、毎週金曜よる11時から放送しています。 今回の内容は、

▼2週間ぶりのおしゃべりオムライス! ▼コボリアキラさん(@kobori_akira)をお迎えして1時間ぶち抜き「テレビバラエティ」SP!!
M-1とTHE MANZAIはどう住み分けられていくのか? ▼コボリさんが語る「オサレもん」と「レッドカーペット」
▼大崎が語る「水曜日のダウンタウン」と藤井健太郎P ▼田代が大好きな「クイズ!ところ変われば」と山口さん?

__第69回(2015.01.23)次回予告 : 田代×大崎のおしゃべりオムライス Official
blog

ということで、完全に コボリ仕様 にしていただいたといいますか、えー非常に楽しみです(笑)。

twitterやブログをチェックしてみてください!

また、USTREAMラジオということで、ツイッターやブログとの連動もスゴいのがこの番組。

放送中はオフィシャルのツイッターも連動しますので、ぜひスマホ片手にご視聴ください。また放送終了後は、ブログにて放送後記やポッドキャストの配信なども行われていますので、放送後も/放送を聞き逃した方もぜひお楽しみに。

相変わらずですが、楽しくやらせていただきます。ぜひご視聴ください!


2015年1月21日に放送分の 『水曜日のダウンタウン』 のワンコーナー「テレビ番組のBGM『ロッキー』に頼りすぎ説」が、非常に面白く、かつDJなら必見かと思ったので紹介します。

テレビでよく使われているBGMランキング

今回のコーナーはこのような意図で始まりました。

小籔が唱える説は「テレビ番組のBGM、ロッキーに頼りすぎ説」。テレビ番組には、シーンによってテンポのいい曲や怖い雰囲気の曲を付ける「音効」という担当がおり、数ある曲の中でも映画「ロッキー」の曲がBGMとしてよく使われていると小籔は主張する。この主張を踏まえた「テレビでよく使われているBGMランキング」が、レイザーラモンRG主演のドラマに乗せて発表される。

__小籔千豊が提唱、テレビ番組のBGM「ロッキー」に頼りすぎ説

結果から言うと、1位はスタン・ハンセンの入場曲に使われるスペクトラム「サンライズ」で、ロッキーではありませんでした。しかし、ロッキーの曲も上位に2曲入っていました。

ちなみに、『水曜日のダウンタウン』はテレビ愛好家ならぜひチェックしたい番組でして、『クイズ☆タレント名鑑』や『テベ・コンヒーロ』を手がけた藤井健太郎さんの唯一のレギュラーです(ちなみに、年始特番の『チーム有吉』は、あまりに先鋭的すぎた。いずれ書きたいですが書けることが無さそう)。

あと、 音楽がPUNPEE ですからね。面白くてカッコいい、って反則じゃないか。

現場視点で使える曲を分類してみました

で、ここからが本番で、このコーナーを見ていたら「 持っておいたらDJや選曲のとき便利かもなー 」と感じた曲がいくつかありました。

以下、番組内でランキングされた曲の中から「もしかしたら使える」曲を自分なりにピックアップしました。

持っておきたい曲

乱入・乱闘シーン

まさしく「乱入」というか、DJの交代をするときに選択肢として持っておくと、2年に1度くらいは使うかもしれないです。

過酷なチャレンジの成功シーン

陣内智則の言うとおり、「しょーもないこと成し遂げても、これをかけることよって笑いになる」曲ですね。というか、ロッキーのサントラはDJなら持っておいて損は無さそう。

決定的な失敗シーン

その他もそうですけど、バックDJをするときとか、身内のパーティで遊ぶときとかに持っておくと(そして持っていることを伝えておくと)、使用する瞬間が訪れそうです。成功シーンの正反対でもっておけば、チャレンジの成功/失敗に関わらず対応できそう。

自然やのどかなシーン

恥ずかしいですけど、良い話をしてるときとかにこれかけたら面白くないですか?

子どもとのふれあいシーン

※番組中では「ゴーイングアウト」と紹介されていましたが、正しくは「Summer」だと思われます。 意外と、オープン時の最初に選曲する分には正解に思えます。BPMも良い具合なので、ここからファンキーな曲とかにつなげて広げてみたくなりますね。

その他、持っておいてもいい曲

現場で使用している光景が想像はできませんでしたが、「なにかしたら音楽を選ぶ人」としてはどれも外せないですね。

恐怖のシーン

対決シーンで使用

お色気シーン

頭の上がらない上司の登場シーン

※ダース・ベーダーのテーマ#### ホラー・オカルトシーンhttps://www.youtube.com/watch?v=s3FGeIViIYw

※下のサイトを参考にすると、結構バージョン違いがあるみたいです。番組で流れていたのは、ディズニーのアトラクション「タワー・オブ・テラー」で流れてるバージョンですね。番組ではマーティ・マニング作としていましたが、かなり面白い問題みたいで、前述の「サイコ」のバーナード・ハーマンがむしろ作者なのではという説も。ちなみに、マンハッタン・トランスファーのバージョンも良い感じ。 __The Twilight Zone トワイライト・ゾーン | 南京豆売りの声がする __Twilight Zone by CBS Television Orchestra : Songs for 4 Seasons

怖い人の登場シーン

幼少時代の回想シーン

スポーツ企画のスロー再生シーン

何かに向かって努力を重ねるシーン

仲間との感動のシーン

BGM使えるチャンスを募集しています!

以上、単なるまとめサイトにならないよう、プラスアルファしてお届けしたつもりですがいかがでしょうか(笑)。

この15曲を聴いていると、BGMを使いたいがために何かイベントやりたくなってしまいますね。ぜひDJイベントに限らず、「BGMを必要とする」企画があれば是非お声がけください!(笑)

最後に。ロッキーのテーマはランキング外でした。


『オサレもん』は『レッドカーペット』を超えられるか?

現存する「ネタ番組」の中で、最も期待感の高い番組を挙げれば、当然ながら 『オサレもん』 になることは周知の事実だと思います。 演出は 藪木健太郎 さん。あの人気番組『レッドカーペット』など、その他数多くのフジテレビのバラエティに関わっています。

(twitterプロフィールより一部抜粋すると、『やりかた大図鑑』『THE MANZAI』『爆笑ヒットパレード』『レッドシアター』『さまぁ〜ずHIGH』『笑う犬』『新堂本兄弟』『音箱登龍門』『ネプリーグ』など。)

そんなこともあり、どうしても『レッドカーペット』を更新するような番組を期待してしまいます。ですが、現時点ではやはり『レッドカーペット』が強すぎたというか、あまり勝ち目を感じられません。

この記事では、『オサレもん』と『レッドカーペット』の2番組を比較しながら、あらためて『レッドカーペット』の特徴を振り返り、そして『オサレもん』が辿るべき道を想像してみることにします。

比較してみる

以下、『レッドカーペット』は2009年11月7日放送分、『オサレもん』は2015年1月20日放送分を、それぞれ例にしました。

ネタ数、ネタ時間の比較

まず、ネタ数とネタ時間を比較してみました。 [table id=red-osare /]『レッドカーペット』のほうがネタ時間が多いのではないかと想像していましたが、番組中に占めるネタの割合はどちらも同じでビックリしました。意図的に「番組の3分の2はネタ披露にする 」とか決めているのかもしれません。

また、ネタ時間の違いについて、30秒だと何も変わらないように思えます。しかし実際に視聴しますと、『レッドカーペット』に慣れた身体では体感的には『オサレもん』は長く感じますね。

また、『レッドカーペット』は2分半に1組、『オサレもん』3分に1組がネタを披露しています。この差は、ネタ時間の差と一致します。

※ここは読まなくて結構ですが、レッドカーペットに出ていた芸人は、永井佑一郎、チョコレートプラネット、パンクブーブー、インスタントジョンソン、Bコース、ダブルブッキング、ハム、ゆったり感、カナリア、ダイノジ、サイクロンZ、マッドドッグス、5GAP×ものいい、ゆってぃ、ピーマンズスタンダード、エレキコミック、フットボールアワー。もう3組解散してる!そしてチョコプラのネタがベーシック!

番組形式の比較

『オサレもん』は、6組の出演者が2組ずつに分かれ対決します。勝利すると次回の出演権を得るので、半分は翌週も出演することになりますね。

さらに、3連勝以上になると「オサレ小結」、「オサレ大関」、「オサレ横綱」となる仕組みです(さらに、「敢闘賞」なるものもあって、これも次の出演権に関係してきます)。

このシステムは 「お笑いスター誕生!!」 みたいですよね。

厳しい予選を勝ち抜いた挑戦者が、「10週勝ち抜きグランプリ」を目指す。なお、3週勝ち抜きで「銅賞」、5週勝ち抜きで「銀賞」、8週勝ち抜きで「金賞」が獲得できる。挑戦者はプロ・アマを問わず毎週5組程度が出演。

__お笑いスター誕生!! -
Wikipedia

一方で、『レッドカーペット』は、それぞれのネタに対して「満点大笑」、「大笑」、「中笑」、「小笑」で評価し、番組最後に「レッドカーペット賞」を決めるようになっています。

また『レッドカーペット』には、番組内で人気の(あるいは有名な)芸人2組または3組でネタを披露する 「コラボカーペット」 、出演者の中でとくにウケた芸人がもう一度ネタを披露する 「カムバックレッドカーペット」 もありました。これらは、番組をよりオリジナルにしていました。

レッドカーペットの「お笑い革命」とは

そんなわけで、思わず『レッドカーペット』を褒め称えるような文章になってしまいました(笑)。

せっかくの機会ですし、『レッドカーペット』の代名詞である「お笑い革命」について、合わせてまとめておきましょう。

ショートネタを紡いで、ひとかたまりの番組にした

以下、Wikipediaより引用します。

初代ディレクターの藪木は、長らく元日の特別番組である『初詣!爆笑ヒットパレード』を担当してきたが、若手芸人の出演機会を増やすために1分間のショートコーナーを設けたところ、テンポの良さとネタの多さが目立ち、単独番組にすることが可能だと感じた。

__爆笑レッドカーペット - Wikipedia

「ネタが短い」から「ネタが多く」なる。こんなことが実は革命的だったわけですね。個人的には合わせて、 ベルトコンベアによって勝手に運ばれていく ことも、この長所を後押ししたと思います。 そして、「カムバックレッドカーペット」という、一度視聴者にネタを「学習」させたうえで更にネタを被せられる。

パチンコなら「大当たり確定サイン」のようなシステムは、あらためて本当に凄いですよね。芸人の天国です(倍の速さで消費されていくから地獄だ、という見方も可能ではありますが…)。

あと、これは言わずもがなですが、司会の今田耕司が超人でした。

具体的には、どんなネタも拾って笑いに変え、それぞれのネタ同士をつなげることで、「ショートネタが連発する1時間」ではなく、『レッドカーペット』というひとかたまりの番組が成立しました。

それぞれのビーズを通してネックレスにする紐のような存在といえるでしょうか。

番組を媒介してネタを生み出した

そして、『レッドカーペット』の最大に凄いところは、番組の人気もあいまって、 芸人が『レッドカーペット』に合わせてネタをつくった こと。これに尽きると思っています。

たった1分半。1分半であれば見せられるネタがある。1分半用に直した構成が爆発した。とにかく印象づけなければならない。このような想定のもと、芸人はそれぞれネタをチューニングしました。

M-1によって漫才が進化したように、レッドカーペットによってショートネタも進化したわけです。

一発屋という意味で「レッドカーペット芸人」という言葉が使われますが、番組単位で考えるとマシンガン並に花火を上げ続けたと考えられます。

__覚えてる?最近みかけなくなったレッドカーペット芸人 - NAVER まとめ

『オサレもん』が辿るべき道

これらの情報から、自分なりに結論を箇条書きにすると、以下の通りです。

  • 『レッドカーペット』は、「ネタ」に焦点をあてて、とにかく面白いものを短く連続して視聴させる。

  • 『オサレもん』は、『レッドカーペット』よりすこし長めに時間をとっているが、やはり「ネタ」に焦点をあてており、「なるべくネタを見せる」という点は2番組に共通しているのではないか。

  • では、『オサレもん』の問題点は何か。それは「対決」という図式の導入だ。このせいでぼんやりしている。いっそのこと、きっぱりと 「対決」を辞めてはどうか。 * というのも、 「対決」や「賞レース」をするには、番組の“格”が必要になる。 つまり、「M-1優勝者のサンドウィッチマン」というように、「オサレもんで横綱になったチョコレートプラネット」と視聴者が覚えるぐらいでないと、「対決」や「コンテスト」は機能しないのだ。

  • おそらく、「オサレ横綱」などの段位を持ち出したのは、番組が連続性を持ったものだということを明確にするためだろう。つまりリピーター狙いだ。

  • だとすれば、段位などつけなくても、松岡茉優と新宿カウボーイの件だとか、まったく勝てないメカイノウエだとか、番組の中で十分にそのような狙いは出せるはずだ。

  • 最後に。もし段位制を打ち出し続けるのであれば、制度によって新しいネタが生まれるようなると、ブレイクスルーを迎えるはずだ。たとえば、つづきのあるコントや漫才などで、横綱となる5連勝をかけたネタで、これまでの4つのネタを落とすような「特大オチ」のようなネタとか。番組に触発されてネタができるようになれば、『オサレもん』もひとつの時代を築くかもしれない。

と、グダグダな情報ながら書きすぎてしまいました。 袖に流していただくか、あのモフモフしたやつで挟んでください! それでは!


どぶろっくといえば、「もしかしてだけど」ですよね。 しかし、「女・女・女・女・女・女・女」のフレーズが耳に残る、新ネタの「 ○○な女」も個人的には好きです。というか、歌や曲だけでいえば断然こっちのほうが好きでして(笑)。

というわけで、「○○な女」にハマりすぎたので、オケを合わせてみました。いわゆるリミックス、remixです。

どぶろっく「○○な女」リミックス

歌ネタという「純粋な作曲行為」

作成中、「こういうこと、他にもやってる人いるだろうなー」と思っていたら、クマムシの「 あったかいんだから 」をネタにリミックスしていた方がいました。

pandaboyさんというアイドルの楽曲制作などをされている方で、クオリティはやはりプロ級です。ご本人やきゃりーぱみゅぱみゅにも言及されていました。すごい。

[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/184738658”params=“color=ff5500&auto;_play=false&hide;_related=false&show;_comments=true&show;_user=true&show;_reposts=false”width=“100%” height=“166” iframe=“true” /]こうしてみると、 「歌ネタ」は2次創作向けのコンテンツかもしれませんね。テレビを通してみんなが覚えられる「メロディ」だけを提供するわけですから、編曲や別視点からのプロデュースはユーザーが(能力さえあれば)好きに遊ぶことができる。

もしかすると、今後のお笑いは、こういった観点からも積極的に絡んでくるかもしれませんね(「ラッスンゴレライ・リミックス大会!」とか、吉本ならやってもおかしくないです・笑)。


今年最初の神回だろう『しくじり先生』の杉村太蔵

2015年1月8日に放送された『しくじり先生』の杉村太蔵の回は、今年最初の「神回」でした。とくに「 うるせぇ 」は、ユーキャンに、

「今年の流行語はいま決めましょう!“うるせぇ”ですよ!え?ノミネートは年末だって?うるせぇ!」 と言いたくなるようなぐらい強烈なワードでした。

そして同様に、2010年代(いわゆるテン年代)のバラエティで、「芸能人」として活躍するためには、 **《能》**を持っていることが重要なのかもしれない、とあらためて感じました。 今日はこの点について、ちょっと「うるせぇ」ことですが(笑)、考えてみましょう。

芸能人の「芸」と「能」

そもそも、ですが。「 芸能人 」とは何を指しているのでしょうか。まずは辞書から始めてみましょう。

映画・演劇・落語・歌謡・音楽・舞踊など、主に大衆演芸向けの娯楽の総称。

__げいのう【芸能】の意味 - 国語辞書 -
goo辞書

辞書からだと、とりあえず、「楽しませる人」というような意味ですかね。それでは、《芸》《能》とはどのような意味でしょうか。まず、《芸》は、

1 学問や武術・伝統芸能などの、修練によって身につけた特別の技能・技術。技芸。「―は一生」 2
人前で演じる特別のわざ。演芸・曲芸など。「猿に―を仕込む」

__げい【芸】の意味 - 国語辞書 -
goo辞書

とあるように、 《芸》=「努力して身につけた力」 と言えるかと思います。一方、《能》は、

1 ある物事をなしとげる力。はたらき。能力。「人を動かす―にたける」 2 ききめ。効能。「薬の―書き」 3
技能。また、誇ったり取り立てていったりするのにふさわしい事柄。「机に向かうだけが―ではない」

__のう【能】の意味 - 国語辞書 -
goo辞書

とあるように、《芸》とわかりやすく区別すれば、 《能》=「努力せずに身についていった/もともとついている力」 です。

つまり、芸能とは、《芸》と《能》を合わせた、「努力の有無は関係ない、何かしらの力」ですね。これ、わたしたちがイメージする「芸能」と相違無いかと思います。

《能》のタレントが求められる時代

で、何が言いたいかといいますと、序文通り、2015年現在は「努力せずに身についていった/もともとついている力」=《能》を持っているタレントが求められているだろう、ということです。

2013年のテレビもいろいろな芸人が出てきましたが、こうして1年を振り返ってみると序盤の印象とあまり変わらず、SMAP中居くんとデヴィ・スカルノ夫人が圧倒的に面白かった。

__2013年のテレビ、2014年のテレビ

上の記事はちょうど1年前に書いた日記ですが、たとえばデヴィ夫人なんてまさしく《能》のタレントで(努力してああなるのは無理ですからね・笑)、彼女だからこそ成立する企画やトークがあります。そして、杉村太蔵も同じように、《能》のタレントだと思います(努力して失言したりしませんからね)。

このように、一生懸命努力して身につけたトークテクニックや、ひな壇テクニックなどではない、ましてや「キャラクター」と呼ばれる表面的なイメージでもない、その人本来の魅力が「ズバ抜けている」ようなタレントが求められているのでしょう。

マツコ・デラックスという革命

以下はすべて直感ですが、 2000年代(ゼロ年代)は《芸》が重宝されていた時代だと思います。M-1だけが原因ではありませんが、少なくともM-1もその空気感をつくった一部であることは間違いないでしょう。また、芸人だけでも溢れている土俵に、グラビアアイドルから女優や俳優、ミュージシャン、文化人まで、「芸能人」と名のつくものみんなが入ろうとしたことも大きいでしょう。他には、「頑張った人が認められてほしい」というような時代の空気感もあったのかもしれません(本当に憶測でしか書いていません。もう少しツッコんで考えてみたいですね)。

しかし、ここ数年は《芸》から《能》にシフトしてきています。とくに注目すべきは、 マツコ・デラックスです。彼/彼女が一般的な人気を獲得した頃、そして『アウト・デラックス』が始まった2011年がひとつのわかりやすい区切りでしょうか(M-1が終わった次の年です)。マツコがメインになる番組は、番組名に「マツコ」がきちんと入っているのも凄いですよね。

というか、「マツコ」という名前をキーパンチすると、あらためてその不思議さというか、ものすごいことが今日本で起こっているんだ、と認識させられます。

見世物小屋の復活?

どんどん妄想ばかりが進むので(とはいえ、「バカみたいな妄想だ」とか言われたら「うるせぇ」と返すだけの気概はあります)、このエントリはこれで一度終わりにします。

これまで見聞きしたことからするに、昔のテレビには「こわいもの見たさ」、「とにかくスゴいものを見たい」という欲望が反映されていたのだと思います。そのような、いわゆる「見世物小屋」的なスタンスをテレビが取り戻しつつあることは、89年生まれでバリバリのゆとり世代のコボリからすると未知のものが見れる期待しかありません。

また、この観点から2014年のTHE MAZNAIをもう一度振り返ると、博多華丸・大吉は素晴らしい《芸》と《能》を持ち合わせたコンビだったんだなー、と感じました。 __THE MANZAIはM-1を殺した―中川家から博多華丸・大吉まで

とにかく、2015年のテレビがどうなるか。「やべーやつ」がたくさん見れることを楽しみにしておきます。


突然ですが、ゴスペラーズを知っているでしょうか?

おそらく、「ひとり」や「永遠に」などのヒット曲をもつ、きれいな歌を歌うコーラスグループの印象が強いかと思います。 「だがしかし」と言わざるを得ません。

ゴスペラーズはポップスを歌い、ブラックミュージックを歌い、そしてバラードも歌う、そんなグループなんです。

今回、そんなゴスペラーズのライブにはじめて参加(ファン的には、曲名を借用して「賛歌」)することができたので、そのレビューをしたいと思います。

小学生でハマってからずっと行きたいと思っていたので、感動しながらキーパンチしています。 ※以下、ネタバレを含みます。

ツアーの概要

ゴスペラーズは、ほぼ毎年ツアーを行っていて、一般のライブツアーと芝居形式のツアーのどちらかをやっています。 今回は2014年12月に発売されたベストアルバム『G20』 発売に合わせて、アルバム収録曲を中心に披露するライブでした。

IMG_0425 会場は「 府中の森芸術劇場 どりーむホール」です。 きれいな建物で、2階席でも見やすそうな良い会場です。 IMG_0426

ライブに来るお客さんは、30代〜50代のマダム(ときおりその旦那様も)がほとんどを占めています。演劇鑑賞や宝塚を趣味とされている方ならわかると思いますが、あの雰囲気と同じですね(その中でパッカーズのNEW ERAを被って鑑賞する恥ずかしさ/楽しさを想像していただけると幸いです・笑)。

セットリストと、あらためて気付いたバラードの凄さ

※以下、セットリストは、下記のサイトを参考にさせていただきました。違う日程のものですが、セトリは同じです。

__ゴスペラーズ@さいたま市文化センター (埼玉県) (2014.12.21) | ライブ・セットリスト情報サービス【 LiveFans (ライブファンズ) 】

ゴスペラーズの5人の魅力はそのボーカルに尽きますが(下の動画の、各声部が入れ替わるところなどが、一番わかりやすいのかな)、ゴスペラーズとしての魅力は、250を越えるその曲の幅広さにあります。

まずは、「 1,2,3,for,5 」、「 FIVE KEYS 」でいきなりアクセル全開。その後、比較的新しいほうの曲をいくつかはさんで、「ゴスペラーズ・クロニクル 」と題した、これまでの歴史を振り返るメドレーに突入。これが最高!でした。

個人的には(奇跡的に、ゴス初心者の方がまだページを閉じず、ここまでお読みになられていたら、ぜひお買い求めほしいのですが)、『 Soul Serenade 』が名盤中の名盤だと思っていまして、その中から「 SLOW LUV 」や「 夢の外に」を聴けたのは、本当に感動しました。 しかし、今回はじめて生でゴスペラーズの歌を体験して考えたのは、「 バラードってこんなに感動するのか」ということでした。 とくに「 永遠に 」がもつエネルギーは、10年以上経った現在でも色褪せず、より強度を増しているほどでした。

ゴスペラーズのライブは、バラードのような「聞かせる」曲が多いことから、座ったり立ったりを交互に繰り返します(リーダーの「お座りください」に対する反応速度でファンの度合いがわかるな、と感じました・笑)。

「できればずっと立って聴いてられるセトリがいいなー」とか最初は思っていましたが土下座します!座ってじっくり堪能する時間も素晴らしかったです!

終盤は、ももクロの作曲家で知られるヒャダインによる、現在のゴスペラーズをモチーフにしてつくられた「 SING!!!!! 」で会場は最高潮に!

フィナーレは「 約束の季節 」(これも本当にいい曲ですよね!北山さんの2番が好きなんだ)。さらに、アンコールでは、ゴスペラーズのテーマ曲である「侍ゴスペラーズ 」や「 星屑の街 」を歌って終演となりました。

個人的な感想と、必然的な心残り

と、ここまでは誰でも読めるような記述ということで、残りは好き勝手に。こちとら、『真夜中のコーラス』で真夜中グッズもらったけど、

グッズの中身がローションで意味わからなかったんだから!(笑・小6のときの話です。最後に北山さんがヤングと酒井さんをイジりましたが、マヨコーコンビですよねあれ。)

コボリがゴスペラーズのファンになったのは、BS NHKで放送されていた「アカペラ街」を見たことから始まりました。そのため、「星屑の街」を最後にやってくれたとき、「ああこのグループのファンでよかった」とあらためて確認できてよかったです。

また、「虹」や「GOD BRESS YOU」、「In The Soup」もそうですが、各メンバーの持ち歌や、「Promise」や「You’ll Be Mine」のような初期曲が聴けたこともよかった。というか、総じて「いろいろ聴けてよかったー!」ってことですね(笑)。

そして、そうやって頭を刺激されたおかげで、そういえば「higher」も聴きたいな、「参宮橋」も聴きたいな。「fairwind」も「Two-way Street」も「ウルフ」も「Free Space」も「FRENZY」も「Reflections」も「TIME STOP」も…と、個人史と照らし合わせながら各アルバムを振り返っていました。

とくに、コボリが中学時代に出たアルバム『FRENZY』は、MDが故障するほどコスっていたので、まったく期待していませんでしたが、もし「Body Calling」か「DAWN〜夜明け〜」をやったら叫ぼうと決めていました(いつかぜひ!)。

次に向けて

上のように、250以上の曲があると、やっぱり「次はあれを聴きたいな」と思うのは必然でして、早速「次のツアーの情報も忘れずに仕入れよう」と心に決めました。

あと、意外と振り付けがたくさんあるようで(初参戦だったのでほとんど知らず、バカみたいに踊り狂ってました・笑)、それには少しずつ馴染んでいこうかなーと。

最後に、開演前、劇場内でコーヒーを飲んでいたら、80代くらいのおばあちゃんが隣にいたので驚き、声をかけてみたら「ためしに来てみた」ということでした(1階5列だったらしい。うらやましい!)。あと、隣の席にはファンに連れられて来ていた若い男性(たぶん年上ですけど)もいました。

ゴスペラーズには、そういった人達を楽しませるだけの力もあると思います。ちょっとワガママですが、これからもファンを拡大させられるような曲を世に出して、ときに感動させたり、ときに踊らせたり、ときに笑わせたり、ときに泣かせたりしながら、つねに新しいゴスペラーズが見れるといいなと思いました。そのときは「LOVE MACHINE」だけでも必ずやってくれればいいから!