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※最新の感想はこちら。

NHKが『爆笑オンエアバトル』が終わってから、ついに若手向けのお笑い番組を初めました。 番組名は『NHK 爆笑ファクトリーハウス笑けずり』。

地上波の放送ではありませんが、力の入った番組でした。番組紹介を読みますと、

250組が参加したオーディションで選ばれた9組の若手芸人が、富士山のふもとで共同生活。 毎週、先輩芸人の指導を受け、日夜ネタ作りに励む。
しかし、彼らには試練が。毎週与えられた課題を審査され、毎週1組ずつ、落とされていくのである。
芸人のテッペンを目指す若者たちの汗と、涙と、笑いのドキュメンタリー。 それが「爆笑ファクトリーハウス 笑けずり」である。

ということで、ざっくりと説明すれば 「爆笑オンエアバトル feat. テラスハウス」 と言えば伝わるでしょうか(笑)。リアリティ番組です。

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ガチとヤラセのせめぎあい

それで、こういう番組になると、真っ先に浮かんでくるのが 「ヤラセ」 です。 古くは 『ガチンコ!』(今思うと、ガチガチに台本があるのを見せといて「ガチンコ!」って、もう色々と感動してしまいますね)とかが有名ですよね。そういえば漫才版もありました(足軽エンペラーというのがあってだな…)。

本当のドキュメンタリーは退屈で、ドラマ性が欲しくなる。だから、無理矢理ハプニングを起こしてドキュメンタリーっぽく見せる。リアリティ番組なら必ずあることです。

この『笑けずり』もリアリティ番組ですから、当然、こういった「ヤラセ」が起きる可能性はあります。たとえば第2話以降を妄想してみましょうか。

あるコンビがネタ作りでぶつかり、嫌な雰囲気になったまま漫才を披露する。なんとか予選は突破するも、その後もコンビとしては噛み合わない漫才が続く。しかし、ある先輩漫才師からのアドバイスを受け、決勝直前でようやく「目指すべきお笑いが分かった」と結束を固める2人。最後は本当にやりたかったお笑いを表現して、見事優勝!

00年代でもバレそうな台本ですが(笑)、こういうことが有り得ない、とは言えません。というか、我々はどれだけガチンコの場面を見たとしても、

どこかに「ヤラセ」を見つけて/探してしまうものです

100パーセントの本気/演技は存在しない

これは立場の問題ですが、リアリティ番組であろうがなかろうが、 「ヤラセ」は絶対に存在する 、とコボリは考えています。

そう思っている理由はとても単純で、 カメラが回っている からです。レンズが写した被写体はどのように行動しても幾分のヤラセを含みますたとえば、上述したヤラセの例。これをNHK側から芸人に提示されなかったとしとも、 芸人たちが自身の判断で動く可能性があるということです。いや、むしろこっちの可能性のほうが高いでしょう。

繰り返しますがこれは立場の問題です。「右翼と左翼」みたいな危険なモンじゃないですが、バラエティ番組の視聴者を二分するような基準かもしれません。

さらに、もう少しこの考え方を深堀りすると、「ヤラセは絶対にある」というテーゼから逆説的に「ガチンコも絶対にある」ということが導き出せる、ということにも気づきます。

つまり、どれだけガチでやっても演技してしまうならば、 どれだけ演技をしても幾分のガチンコは混ざるんだ、ということです。ケンカしている内に本気になったり、ヤラセを仕掛けたがクチャクチャになって苦笑いしてしまう、とか。いくらでもありますよね。

何度も繰り返しますが、これは立場や考え方の問題なんで、まったく合わない人もいるはずです。極論ですが、コボリは『NONFIX』にだって数ミリのヤラセがあり、『ガチンコ!』や『テラスハウス』にもガチはあると思っています。

『笑けずり』初回の感想

そういった意味で、この『笑けずり』も同じく、幅広い意味でのヤラセとガチが共存している番組だと思って視聴しています。そして初回は、とても面白かったです。

初回では、各コンビのキャラクタを説明したり、ネタをちょっと見せたり、番組の趣旨を説明したり、さらには実際に1組脱落させたり…。1時間でまとめるのは相当大変だったと思います。

しかし、それらが良いバランスでまとめられていて、あっという間の1時間でした。

なんといっても、各コンビのネタが想像以上に面白かったことは、本当にすごいです。第2話からは、先輩芸人がお笑いを教えることになるようですが、どんな風になるのか想像つかなくなってます。

いらんいらんの脱落

1つだけビックリしたのはいらんいらんの脱落で、こればっかりはめちゃくちゃガチでした。 というのも、『笑けずり』の脱落者を決める方法は、

「参加コンビが一番つまらないと思うコンビを指名して脱落させる」 という独特な方法です。

「芸人が芸人を投票する」ってのは、オンバトでは見られなかったことですし、「若手芸人が出演も審査もする」というのは初めてかもしれません。

番組内でも触れられていましたが、この仕組みは「一番つまらないコンビを落とす」ではなく 「落としたいコンビを落とす」という政治的な戦いをさせてしまう可能性があります。『サバイバー』って番組が昔ありましたが、それに近いです。

その中で、各コンビが出した最初の答えが「いらんいらん」でした。理由は「ネタ見せのはずなのに、ネタじゃなくてツカミのようなことしかやっていなかったから」。おーマジか!

そんな訳でなんとなく残しておきたいキャラクタが真っ先に消えた、というのは凄いですよね。『ダンガンロンパ』というアニメを思い出しました(笑)。

初回はコンビ関係も薄いためにシンプルでしたが、次回からはもっと複雑な感じになるのかな。それはそれで楽しそうだけどやり過ぎは退屈だなー、というワガママな気持ちになっています。


というわけで、『笑けずり』は要チェックな番組だと思いました。NHKのバラエティ好きならぜひ一緒に。では。


もしあなたが、あるアーティストに興味が出たとしましょう。

テレビやラジオで流れた曲が良くて、「他にどんな曲やってるんだろう」と食指を伸ばしたこの瞬間。地味に重要な問題が発生します。 仮に、

「どれから聴き始めるべきか」問題 とでも言いましょうか。

もちろん、今の気分に合う曲をどんどん聴ければ幸せです。しかし、もしそうでない曲を選んでしまうと、「ああ、やっぱり違ったのかな」とまた何年も再会を待たないといけない危険性があります。

で、w-inds.はわりかし「どれから聴き始めるべきか」問題のあるアーティストじゃないかな、と思いました。たとえば、最新曲で興味を持った人が現行のベストアルバムを聴いてみたとき、ちょっとした誤差が生まれると思うんですよね。

なぜなら、彼らは15年の活動の中で音楽性を変えているからです(ポジティブな転換だと思います)。いわゆる「〜期」みたいなのがある。

だから、リスナーが今欲しいムードと視聴してみたアルバムのムードにミスマッチが起きると、まあお互いに不幸ですよね(笑)。


そんな中、ここ数年w-inds.を聴き続けて気付いたことがありまして、「俺、もしかしてファンなのかも…」っていう(笑)。幼馴染への恋心に気付いたときのような感覚が出てきました。

というわけで、ある程度w-inds.のことを好きになったファンから、これからw-inds.を聴いてみる人に向けて、「よし、いっちょ稽古でもつけてやっか!」というか(笑)、おすすめの曲やアルバムを紹介してみようと思います。

もちろん、個人によるレコメンドですからね! 当然、趣味趣向はあります。

w-inds.を好きになれるかどうかの「リトマス試験紙」的な3曲

というわけで、まず私の趣向から説明すると、「 ダンスミュージックが好きで、ロックは苦手 」です。KANA-BOONとかゲスの極み乙女とかも嫌いじゃないですけど、それよりは安室ちゃんとかKREVAとかが好き、って感じでしょうか。

こんな趣向がなんとなく共有できれば、以降のレコメンドはわりと機能するはずです。もちろん、そうでないパターンも紹介はします。

では最初に、w-inds.を好きになってもらえるかどうかをジャッジする、「リトマス試験紙」的な楽曲を3つ紹介します。知名度の高い曲からピックアップ。

ヒップホップやR&B;が好きで、最近の洋楽を追っているなら

Make you mine(2014年、『Timeless』収録)

私と同じ趣向をお持ちの方でしたら、絶対にオススメしたいのは 「Make you mine」 です。ジャスティンの「Suit &Tie」やファレルの「Happy」あたりの洋楽感を咀嚼しており、非常に聴き心地のよいポップスになっていると思います。

もともと、w-inds.は「ヒップホップダンスユニット」という括りでデビューしています。そういう意味で、この曲は「原点回帰」とも言えると思っています。

これがお好きであれば、彼らのこれまでの作品を気に入る可能性は高いです。

EDM路線、アゲアゲが好きなら

Let’s Get It On(2012年、『MOVE LIKE THIS』収録)

EDMが好きなら、まずは 「Let’s Get It On」 でしょうか。ちょうどw-inds.が方向転換した頃の曲です。

今でもたまに聴きますが、グアーッとアガってくる感じありますね。 現行のEDMに比べて、メロディがちゃんとあるので、若干ポップス寄りでしょうか。

「普通にいい曲」を探すなら

四季(2005年、『ageha』収録)

えー、急に10年遡りました(笑)。自分も久しぶりにちゃんと聴きました。 最近のw-inds.は「最先端」とか「音楽性が高い」とか言われることが多いですが、以前はこういう感じのポップスを歌いこなすグループでした。 いわゆるJ-POP的な進行・盛り上がりを見せつつも、ビートがちゃんと鳴ってるのが良いですね。 意外にこういう「あ、いい曲。」みたいなのって少なくありませんか?

あなたのプレイリストの中に滑りこむ余地のある楽曲だと思います。

試験紙から割り出すオススメのアルバム

「Make you mine」から始めるなら

この場合、おそらく私と同じ趣味だと思われますので、迷わず最新作『Blue Blood』をオススメします。

「ネオ・ファンク」と公言する通り(詳細は拙エントリで)、どの曲も自分の好きなように踊れる、いい具合のアルバムです。

で、これがハマった後なんですが、コボリからは「 前と後ろから聴いてみては?

」とすすめたい。つまり、一番新しいアルバムと一番古いアルバムから始めて、だんだん中盤に入っていくように聴くと楽しいと思います。

デビューアルバムの『w-inds. ~1st message~』や、最新作のひとつ前の『Timeless』は、今聴くと「ああ、これが『Blue Blood』につながる訳ね」と納得されるかもしれません。初期のアルバムはBOOKOFFで余裕で買えます。

「Let’s Get It On」から始めるなら

EDM最高。この頃のw-inds.だけ教えてくれ 」っていう場合、答えは簡単でして、『MOVE LIKE THIS』一択です。 『MOVE LIKE THIS』は、EDM期の完成形のようなアルバムです。とくに1曲目の「T.2.P」は、w-inds.の活動歴の中でも屈指の出来だと思います。

で、もしハマったら、その前後のアルバムも聴いてみてください。『Another World』と『Timeless』ですね。TSUTAYAで借りるのが一番安価か。

「四季」から始めるなら

この場合は、ちょっと反則かもしれませんが、 通常通りにベストアルバムをお勧めします。といいましても、最新のベストアルバムは2種類に分かれて発表されているので、選択に迷います。 「四季」は『w-inds. 10th Anniversary Best Album-We sing for you-』に入っているのですが、個人的には僅差で『w-inds. 10th Anniversary Best Album-We dance for everyone-』を推します。

とくにDISC1は、w-inds.が方向転換をする前の佳作がたくさん入っています。絶対に1曲は気に入るものがあるはずです。

ここから聴いてみてもらって、良ければもう一方のベスト盤に手を出してみたり、あるいは好きな曲が収録されているアルバムを聴いてみると良い感じです。

---というわけで、すこしだけ特殊なw-inds.入門でした。 ぜひ「リトマス試験紙」として取り上げた3曲だけでも聴いてみてください。音楽の楽しみが少し増えるかもしれません。ではでは。


プロのライターがガチで選んだ、文章がうまくなりたい人が読むべきスゴ本10冊|Career Supli」に触発されて、紹介されている本をかたっぱしから読んでいる。この本もその中のひとつ。

『文章心得帖』は、哲学者・評論家・政治運動家(Wikiより)の鶴見俊輔が、講座で話したときの記録だ。

著者の考えが一方的に語られるのではなく、参加者が提出した短文とそれに対するコメントが挟まっているので、理論と実践のバランスがよく読みやすかった。


この本で、何度も伝えられていることがある。それは「 <紋切型>な言葉をつきくずす 」ということだ。

<紋切型>な言葉というのは、自分の身体の中にキチンと収まっていない、他人行儀な言葉のようなものを指している。

著者は例として、当時の学生の論文の書き出しに「戦後強くなったのは女と靴下である」が多かったことを指摘している。この言い回しは、論文を書いた本人が生み出した言葉ではない。このような罠に注意しなさいよ、と本書はバカの一つ覚えのように 唱えている。当然、「バカの一つ覚えのように」も紋切型だ。

紋切型の危険なところは、パッと読むぶんには全く問題ないところだ。というか、むしろ紋切型で書かれているのほうがライターも読者も「なんとなく」読み進めてしまう。

良い文を書くには、この「なんか分かるかも」を避ける必要がある。読むときにも意識すべきことかもしれない。 筆者は、「自分で考えて生み出した言葉で文章を書きなさい 」と筆者は伝えているのだ。

ちなみにこの考え方、以前書いた「「話せば分かる」のか?―デイヴィドソンの<解釈>と<生きたメタファー>―」の<生きたメタファー>に近い。

結局、言葉と真摯に向き合い続けることが、良い文を書く鉄則なのかもしれない。あ、また紋切型が。

目次

  1. 文章を書くための第一歩1. 紋切型の言葉について2. 三つの条件3. 「書評」の書き方4. 情報量の少ない文章5. 自分らしい本の読み方2. 見聞から始めて1. 原体験と体験の違い2. いい文章の目安3. 結びの文章を工夫する3. 目論見をつくるところから1. 文章を書くことは選ぶこと2. 本のタイトルと目次3. 目論見の成功と失敗4. 文章には二つの理想がある1. はじめての文体の魅力2. 過度な簡潔さが基準### 読んでみたい/関連する参考文献

[「I’m all yours」 | w-inds. 歌詞/コード検索サービス |楽器.me](http://gakufu.gakki.me/m/?p=N04572&k=m2) 上のページを参考に、w-inds.「I’m all yours」のコード進行を学んでみた。とても良い曲なのでなにかしら得たい、という初期衝動から。

実際に弾いてみた感じは全く違和感無いので、多分合ってるはず。キーはAメジャー。

【Aメロ】

ⅣM7(9) / - / ⅤonⅥ / - / ⅣM7(9) / - / Ⅲm7onⅥ / Ⅵ /

Ⅳから始まるのは、自分の好きなパターン。 3小節目でⅤに進むが、ベースラインは9thの音。これはよくあるのだろうか。

同じように考えると、7小節目のベースは11thの音になっている。Ⅵsus7(9)とも読めるけれど、どうだろうか。

【Bメロ】

ⅣM7(9) / Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) / ⅢonⅡ Ⅱ7(9) / Ⅱm7 / Ⅰ7(9) Ⅶ7(9) Ⅶ♭7(9) / ⅠM7 Ⅱm7
Ⅲm7 ⅣM7 / ⅤonⅦ Ⅴm7onⅠ Ⅰ7(9) /

2小節目は3小節目のドミナントモーション。augにするのはよくあるようだ。

4小節目は、ベースラインが4度で進行している。ⅠonⅡ(いわゆるFonGみたいな)なら分かるけれど、7thをベースに落とすのはあまりやったことが無かった。ベースラインを重要視すると、また違ったものが作れそう。

5小節目のような、前の小節をマイナーコードに差し替えるのは自分じゃ浮かばなかった。

6小節目は、7小節目に向けて滑らかに落とすような進行。Ⅶ♭7からドミナントモーションでⅢ♭に進むわけではない。

7〜8小節目は、メロディとリズムに合わせながらサビ開始のⅣM7(9)に繋げるためのコード。実際に実践しながら作っていくしかないだろうか。

【サビ】

ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅴm7onⅠ Ⅰ7(9) / ⅣM7(9) Ⅱm7onⅤ / ⅠM7 Ⅴm7(9) Ⅳ#7(9) /
ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅴm7onⅠ Ⅰ7(9) / ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅵ♭7(9) Ⅴm7(9)
Ⅳ#7(9) / ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅴm7onⅠ Ⅰ7(9) / ⅣM7(9) Ⅱm7onⅤ / ⅠM7 Ⅴm7(9)
Ⅳ#7(9) / ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅴm7onⅠ Ⅰ7(9) / ⅣM7(9) Ⅲaug7 / Ⅵm7(9) Ⅵ♭7(9)
Ⅴm7(9) Ⅰ6(9) /

メインの流れは「ⅣM7-Ⅲm7-Ⅵm7-Ⅴm7-Ⅰ7」。これはR&B;の定番進行。邦楽だと「丸の内サディスティック」もそうだったはず。これ、ちゃんと記事にできるかも。

前半2小節は上の進行。で、後半2小節は「ⅣM7-Ⅱm7onⅤ-ⅠM7」を挟んだりしながら、ⅣM7に解決できるようにドミナントモーションを連結させていっている。

ちなみに、Ⅱm7onⅤはⅤ7sus4と考えて、V7の代わりとして使用することが多いらしい。一度は試してみよう。

感想

分析してみると、ド定番のコード進行が要所で使われていることがわかった。やっぱり好きな進行なんだ。

また、ドミナントモーションの多用に気づく。これが余計なおせっかいに感じないのはメロディとの調和がとれているのだろう。メロディも合わせて分析する必要がありそうだ。

とりあえず、今回はここまでで。


一つ前の記事でも書きましたが、今更になってEDM系に興味が湧いてきました。

実際に自分がその方向に行くとは思えないのですが(ヒップホップという悪ガキに絡まれてもう14年経つ。いまだ俺を離しちゃくれない)、いわゆる「ヒットの法則」というか、そのカッコ良さをちゃんと知りたくなりました。

まあ、こう書いている時点でもう「オジサン」ですよね(苦笑)。5年前なら、何も考えずに「うわーヤベー!」で済んだものです。それは仕方ない。

というわけで、「2015年上半期のクラブミュージック(EDM/ヒップホップ/ベースミュージック)をまとめるぜ! -見る前に飛べ踊れ」を読みました。ひっかかったトラックにコメントをつけてまとめます。

先に結論

先に「いわゆるEDM」の結論をメモ。

  1. 主にリバーブなどの空間系のエフェクトがキモ あるタイプのEDMでは、いかに音数を減らして、その分を「ひとつひとつの音が太い」または「空間系エフェクトでスペースを埋める」っていうイメージで作られてるんだと思います。
  2. 表拍をとにかく強くする 念のため。普通、クラップやスネアは2拍・4拍に入れます。しかし、EDMでは均等に入れます。とくにドロップ(サビ)前は、1拍ずつ入れて、だんだんと倍速にしていく感じか。
  3. 分厚いシンセ Detuneしたシンセをオクターブで重ねてバンバン打てばいい、って思っちゃいますよね(笑)。

で、これからバーッと紹介していくわけですが、「曲が多いぞ! もっと短く紹介しろ!」という方には、右ストレートとともに(笑)、KURA「Blow Out」、Fono「Real Joy」、banvox「Summer」、Donnie Trumpet & the Social Experiment「Sunday Candy」を。 あと、EDMじゃない曲もたくさんあります。

バーッと紹介

KURA - Blow Out

超笑った。「THE EDM」でしょ、これ。音楽家なら誰だって一度は作りたくなるこちらの楽曲、まずシンセの音色をちゃんと把握しないと。

Fono - Real Joy

シンセの音色がツボでした。このEDMなら踊れるなー。心臓に悪そうじゃない軽さのある音がいい。

banbox - Summer

MVも相まって、とてもいい曲。一気に展開を変えられるところ、尊敬します。

洋楽っぽい中に歌謡曲好きな自分でも反応できるメロディ感が素晴らしい。もちろん音色も真似したくなる。とくにリード。

Mightyfools - Garuda

「Blow Out」以前のEDMのイメージ。一度でいいから、こういうの作って騒ぎたいですよね。でも一度やったら辞められないんだろうな。

Major Lazer & DJ Snake - Lean On (feat. MØ)

EDMと呼ぶにはふさわしくない。というか、どれだけ自分が「EDM」に偏見を持っていたかがよく分かります。

コードはプラック系の音色で対応。それでこれだけ広い空間を感じるんだから、ミキシングがものすごいんだろう。

GRADES - King (Official Video)

くだらない偏見として、「2015年のEDMって、KURAの『Blow Out』みたいなのが100曲ぐらい並んでるんでしょ」と思ってました。ちゃんとこういう良いやつもある、と知りました。ごめんなさい、各方面。 MVもカッコいい。

Solo 45 - Feed Em To the Lions

グライム。こういうの聞くとパ禁ちゃんを思い出す。彼の言った通り、グライムはどんどん流行りました。先見の明があり、かつ愛のある人です。

ベースが印象的。ドラムは2ステップ。

Skepta - Shutdown

グライム。これも一度はトラックを自分で作ってみたい。

2種類のリードでverseとhookを使い分けている。自分ならもうちょっとコード感出したりしてポップにしてしまうが、それじゃダメなんだろうな。

Newham Generals - “Levels”

グライム。ビートは4つ打ちだが、2ステップ風の箇所も。やっぱりこのベースですよね。

salute - Silver Tides

イントロがよくて引き込まれてしまった。

リードがとにかく強烈で、バックのインストが空気感を作るだけになっている。しかし、それが良いんだ。この「強烈なリード」っていうのは、一度チャレンジしてみたいな。

starRo - Making Love

日本人のビートメイカー。良いトラックばかりなので、SoundCloudでもよく見かけます。ドラムの音色選びと、その切り替えに唸る。曲調は共感できるタイプ。

tofubeats(トーフビーツ)- STAKEHOLDER

やっぱりtofubeats。「わかるよ!」という気持ちでいっぱいになる。チープな箇所もあるが、それも含めて共感できる。

Donnie Trumpet & the Social Experiment - Sunday Candy

これは本当に良い!! こんなの『Surf』にあったっけ? ジュークから粘っこいビート(生音)で締めるとか、ちょっと次元が違う。

これもインストの土台はローファイ。極端な話、楽器はローファイにして、高音はドラムキットに担わせれば今風になったりしてね。

Skizzy Mars - Do You There ft. Marc E. Bassy

チキチキ系のメロウなヒップホップ。コード担当のシンセがそれぞれ好き。 キックのときはハットを鳴らさないのに少し驚いた。サイドチェインみたいなものか。

KLOOZ - City Light

フューチャーベース風のヒップホップ、という感じ? このシンセで自分も1曲作ってみたい。 ANNE Beatsさんという名前は初耳だが、めちゃくちゃ共感できるようなビートメイクでした。KLOOZのラップもめちゃくちゃカッコよく聴こえました。

いやー、自分もやりたなかったー! 全然作風が異なるけど、ちょっと悔しい。

GoldLink - Sober Thoughts

文句なしにカッコいいヒップホップ。基本の8ビートだが、ローファイなインストが今風。 共感と嫉妬が入り乱れるタイプの、つまり名曲。

OverDoz. - Last Kiss

ファレルがプロデュースした、OverDoz.の新曲。最高。ちょっと生音が入った感じの、軽快なリズムのR&B;、って言えばいいのだろうか。

この曲の良さをしっかりツカむのは意外と難しい。 これはLast Kiss発売前の最新曲。シンセがちょっとポップでいい。

Future Brown - Room 302 (Lyric Video)

MVに目が奪われますが、曲も普通に良いです。ラップもめちゃくちゃ上手い コード感がバレない程度に、でもちゃんと弾かれてる感じがクールなのだろう。

KR - Play My Shit

ヒップホップ。ラップも上手いし、トラックもカッコいい。あまり聴かないタイプではあるが。

フューチャーベース風のテクニックを感じる。もはや単なるカットアップではなくて、その音をどうイジるかが勝負なんだな。

Snakehips - Forever (Pt. II)

めちゃくちゃ良いR&B;。ポップかつ新しさがある(同意義かしら?)。 ストリングスがずっと鳴っているが、サビではシンセとかが足されてる?

ちょっと勉強したくなるトラック。


アマチュア音楽家としては、頻繁に訪れる「もっとレベルを上げたい! なんかハウツーは無いのか!」というアレが訪れまして、いくつか動画を見てました。

といっても、ヒップホップでなくてEDMなんですが(笑)、やっぱり見ればめちゃくちゃ面白いです。基本かつ重要なことをいくつか学びました。

めちゃくちゃ参考になったのは下の動画。 こっちもそれなりに勉強になりました。各トラックの機能とか。 これもよかった。「なるほどなー」の連続。

で、下のトラックは、最初に紹介した動画をみながら見よう見まねでつくったもの。コツがちょっとわかってきた。 [audio mp3=”http://koboriakira.com/wp-content/uploads/2015/08/EDMLesson.mp3”][/audio]