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人気番組。とはまったく言えませんが、毎週面白い『笑けずり』です。内さまのANNがあったので録画して視聴。

中川家が笑い飯が千鳥が本気だ。芸人たちのガチサバイバル番組「笑けずり」が凄い」という良い記事が出るなど、再来週が最終回ですが、なんとか盛り上がるといいなと思います。すべての回の再放送もあるようですよ!

そんな中、「笑けずりってさ、ガチとヤラセについて考えるいい機会だと思うよ」とか[_「どうせ決勝は、こころ、Aマッソ、ザ・パーフェクトなんでしょ?

知ってるよオレ」_](http://koboriakira.com/2015/09/10/1784/)とか言ってるバカなブロガーを一人知っています。

そんなバカも今回ばかりは「 嘘だろー! こころのいない『笑けずり』なんて面白いのか!? 」とブーブー文句たれつつ、荒木の行動ひとつひとつに号泣してしまいました。 批評なんて糞喰らえ! とにかく荒木の純粋さに胸を打たれ、それを上回る山出谷の純粋さに涙腺をブン殴られました。「漫才が好きになった」のは、私たちもです。回を重ねるごとに成長するこころの漫才は、『笑けずり』のメインコンテンツと言ってよかったと思います。

この回でこころが敗退したことは、むしろ『笑けずり』にとっては正常化したというか、決勝に向けてアクセルがついに踏み込まれたことを示します。そういう意味では、こころの果たした役割は本当に大きく、『笑けずり』はどれだけ感謝しても感謝しきれないです(逆にスタッフの勇気ある選定が素晴らしかった)。

ぺこぱもどんどんカッコ良く見えてきましたし(これまでで一番笑ったのは松蔭寺の入院)、ここにきてオレンジサンセットもまた面白い。一方でザ・パーフェクトが「もしかして持ってる関数は1つだけ?」という気がしたり、Aマッソの緊張感が画面越しに伝わってるぐらいだったり。

正直に言って、来週の放送がまったく予想できません。いまだにマスターの存在理由こそわかりませんが、すっかり『笑けずり』に吸い込まれています。来週がこんなに楽しみだとは。


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レコメン度:★★★★☆

(DISC1)

  1. 天まで登れ!
  2. ロマンスの途中
  3. 私が言う前に抱きしめなきゃね (MEMORIAL EDIT)
  4. 五月雨美女がさ乱れる (MEMORIAL EDIT)
  5. イジワルしないで 抱きしめてよ
  6. 初めてを経験中
  7. 裸の裸の裸のKISS
  8. アレコレしたい!
  9. ブラックバタフライ
  10. 風に吹かれて
  11. 背伸び
  12. 伊達じゃないよ うちの人生は

(DISC2)

  1. Wonderful World
  2. CHOICE & CHANCE
  3. 愛・愛・傘
  4. 生まれたてのBaby Love
  5. 選ばれし私達
  6. Ca va ? Ca va ? (サヴァサヴァ)
  7. GIRLS BE AMBITIOUS
  8. 愛のダイビング
  9. チクタク 私の旬
  10. 未来へ、さあ走り出せ!
  11. 続いていくSTORY

(DISC3)

  1. Magic of Love (J=J 2015Ver.)
  2. 香水 (J=J 2015Ver.)
  3. 鳴り始めた恋のBELL
  4. スクランブル
  5. BABY! 恋にKNOCK OUT!
  6. ラストキッス

※太字は良かったトラック


日本の音楽は好きだ。アイドルソングも嫌いじゃない。でもアイツほどに熱中はできない。ただ曲を聴ければ充分なタイプだ。これは自分語りかもしれませんが(笑)、共感いただける方も一定数いると思っております。そして、そんな方でしたら思いは同じでしょう。

「待ちに待った!」 、Juice=Juiceのアルバム『First Squeeze!』が7月に発売されました。

Juice=Juiceは、モー娘。で有名なハロープロジェクトから2013年にデビューした5人組のアイドルです。デビューシングル 「ロマンスの途中」 は、一聴でつんく♂の仕業だとわかる、かつ素晴らしい曲でした。 その後に出したシングル 「イジワルしないで 抱きしめてよ」

「裸の裸の裸のKISS」 も良かった。ここ最近こそは食指が伸びませんでしたが、つねに活動をチェックする存在で、彼女たちの活動をまとめた本作を待ち望んでいました。

というわけで、シングルを揃えられるだけでも十分すぎる『First Squeeze!』ですが、アルバム曲にも佳作が多く、大変満足のいく作品でした(ウソ。

「愛・愛・傘」は佳作どころか、2015年のナンバーワンかもしれません。 後述)。

多種多様にアレンジされた「歌謡曲」

なぜJuice=Juiceが面白いかというと、2つの理由があります。

1つ目は、つんく♂(※1)の数ある才能のうち、私の好きな種類が存分に発揮されていること。

つんく♂のメロディセンスは、「ズルい女」やモー娘。の初期作に凝縮されている、と思っています。回顧的に言えば、その感じを21世紀に復活させたのがJuice=Juiceでした。それは_「洗練されていないゴージャス感」_ と呼べるでしょうか。旋律と台詞がミックスされた、適度にリズムカルで歌いやすい曲がその特徴です。

2つ目は、これが本記事のテーマですが、 Juice=Juiceの曲のほとんどが「歌謡曲」 であるところです。だから、余計に懐かしい。

というのも、Juice=Juiceの曲には多種多様なジャンルや雰囲気が参照されています。似ている曲というのがほとんどありません。

ここで重要なのは、さまざまな資料をただコピペした訳ではなく、日本お得意の――悲運のデザイナーによって、もはやこのことは自明でなくなりましたが(※2)――独自の解釈がなされていることです。この点が、Juice=Juiceの楽曲を「歌謡曲」たらしめています。

だからといって、全ての曲がバラバラかと言えばそうでもなく、一体感のようなものもあります。これはボーカルの力、ことに宮本佳林というアイドルサイボーグ(松田聖子の21世紀版、みたいな人です多分)の力、つまりは_ハロプロ帝国_ の力でしょう。どんな曲を歌ってもちゃんと「Juice=Juiceだなー」とわかります。

「クセ」を避けた良曲揃い

本作でちょっと感じたことがありました。

ハロプロの曲って、どこかで強烈な「ハロプロ感!」みたいなのを覚えるものなんですが、それがあまりなかったんですよね。これが、より一層「歌謡曲」っぽさを感じさせました。

さきほどのハロプロ帝国の話で、つんく♂の才能のもう一つに 「どんな曲にもハロプロ感を付加できる」 というのがあります。これが、自分のようなパンピーには、ときおりクドく感じる時がありました。

Juice=Juiceの楽曲は、もしかするとハロプロファンには物足りないかもしれません。しかし、個人的にはそれで大歓迎です。普通の人でも「ああいいね」と聴ける曲が多く、少なくともドン引きはしない(笑)。

制作側としても、ハロプロから飛び出していくような、そんな存在になるよう願っているのかもしれません。その結果、完成度の高いJ-POPが詰め込まれることになりました。

(※1)この記事を書き上げたあとに、つんく♂の卒業(?)を知りました。つんく♂がトップに立たずとも、「つんく♂ジュニア」たちがちゃんと後を継いでくれるだろう。というかこの「後を継ぐ」感じがハロプロなんだと思います。どんどん宝塚に近づいている、と感じます。

(※2)いますぐ「GIRLS BE AMBITIOUS」を隠すんだ! Jetの「Are You Gonna Be My Girl」のパクリだとバレたら、ネチズンにボコボコにされてしまう!

2015年ナンバーワンかもしれない「愛・愛・傘」

というわけで、興味あらば一度はチェックしてもいいと思います、Juice=Juice。

で、以下はもうアルバム紹介でもなんでもなく、日記みたいなもんです(笑)。 「愛・愛・傘」 という曲がありまして、どっちがいいですかねー。曲調とメロディを把握するために、まずは一度音源を聴いてみましょうか。

私は、この音源を聴く前に下のライブ映像を見た派でした。そのときから良い曲だと知ってはいたのですが、音源でハマりました。そして今、もう一度ライブ映像を見てひっくり返っています。

(曲は43:12から。) この曲を聴くまでは、初期の3作のような雰囲気が好きでした。

Juice=Juiceは「エキゾティシズム」をテーマにしたアイドルグループだと思っていました。それが「愛・愛・傘」で全てフッ飛びました。 よくわからなくなりました。でもヤバい。

こんな曲を2015年に聴くとは思ってなかったです。ネットがアイドルを、というか世論を、すべてを牛耳りそうな世の中で、これほど素朴なラブソングがあっていいのでしょうか(ドラムが16ビートになってるところは今風、なぐらいです)。

この3日ほど聴きすぎたおかげで、完全に5人のボーカルが聴き分けられるようになりました。

「愛・愛・傘」においては、宮本佳林のボーカルが圧倒的です。1番のサビの最後の「この雨が止む前に」というフレーズを、こんなニュアンスで歌える16歳。経験が無いからこその、まさしくアイドル的な歌唱です。それは、だからこそ逆説的に、リアルで腐りきった心に染みこんでいきます。

もちろん、高木紗友希と金澤朋子もそれぞれ良い味があります。高木紗友希は普通に上手いのも良いんですが、この年齢にして幾分かの「不幸」を背負ったような深みのあるボーカルが好きです(「この娘だけは傷つけちゃいけない。もうたくさん傷ついたから」と思わせるような。「メンバーフルーツ」がレモンという、一人だけ「そのまま食べられない」フルーツだからか!?)。金澤朋子は「大人の色気」ってやつですよね。あるいは安心感、だと思いますが。

とりあえず、現時点でこれを越える曲が出てくる感覚がしていません。おそらく、2105年でナンバーワンだと思います。

---というわけで、アイドル史において、そして歌謡曲史において、『First Squeeze』は歴史に残るだろう、と考えております。 同時に、Juice=Juiceが楽曲だけを武器に、現在のJ-POP界に本気で殴りこみに行くことをちょっとだけ期待しつつ。セカンドアルバムも非常に楽しみです。


初回の感想と批評を書いてから3週間が経ちました。

これまでに、いらんいらん、天然ピエロ、アルドルフ、ダイキリが削られ、残り5組。

「あまりに順当すぎてつまらない」とか、「このガチ感こそNHK。どんどんやれ。でも恋愛は要らねーぞ」とか、「いや、

Aマッソ加納ちゃんがいるからまだ観てるんだ。 とにかくもっと映してくれ!」とか色々あると思いますが(内なる声なのかこれは・笑)、とりあえずは楽しく視聴しております。


初回の感想で「ガチとヤラセ」の話をさせていただきましたが、第4回まではちょっと私の記事が的外れなぐらい、まともに番組が進んでいます。

これ、実は凄いことです。出演者も演出も番組の盛り上がりを過剰に気にせず、面白い漫才をつくることに真剣になっている。恋愛要素もガチであることをわざわざ教えてくれたり(笑)、

とにかく真面目です。 それは、番組の約半分を漫才に費やしていること、ネットで完全なネタを見れること(※1)、そして講師のストイックさからもわかります。

とくに中川家による「ツカミ」の授業は、久々にスカッとしました。たったの1時間程度の講義で「こころ」の漫才が倍以上に面白くなる瞬間に立ち会えたからです。

こころは『笑けずり』にもう欠かせない存在 になってしまいまして、今後もし削られることがあれば、それが『笑けずり』の最終回です。 というか、もう_決勝が「Aマッソ、ザ・パーフェクト、こころ」の対決_ になるんじゃないか、と予想する方も多いと思われます。ここに「ぺこぱ」が割って入れば、まあそれはそれで楽しいですよね(松蔭寺さんのことをどんどん好きなります。すごい芸人ですよねこの時点で)。

次週の第5回は、当コメント欄でも話題になった「セカンドシーズンでいいから呼んでくれ」のバイきんぐが出るようで、そういう意味では、むしろ講師陣のほうが読めなくなってきてしまいました(笑)。

ザックリですが、いまはこんなところです。とりあえず現状記録だけでも。では。

(※1)下のURLから、第3回(笑い飯回)で1位を取ったAマッソの漫才も見れます。1本目、めちゃくちゃ面白かった。このシーズンで一番好きであろう。

http://www.nhk.or.jp/warakezuri/archive/story_03.html


「弁護士ってアレでしょ? たいして仕事も無い割に、暇な時間つかってお笑いの感想書いてお金もらえるんでしょ? いーーーーい仕事だなーーーーー!」 ゲスニックマガジン編集者の血が騒いでなりません。 「NHK「LIFE!」でわかるウッチャンナンチャン内村がテレビでコントをやってはイケない理由 |メディアゴン(MediaGong)」という、衝撃的な記事が公開されました。お笑い童貞、高橋維新さんの最新作です。

一部引用などというのは、こちらの編集が混じってフェアでないですから、読みづらさもあえて飲み込み、全文引用しながら反論します。

またこれで「高橋維新」流れでブログのアクセス数が増えてしまうのだけが悔しいです。KREVA論とかのほうが面白いですよー!

素人好きの童貞弁護士

2015年9月3日、内村光良(ウッチャンナンチャン)をメインに据えたNHKのコント番組「LIFE!~人生に捧げるコント~」(以下「LIFE」)が放送された。
現在、地上波から「コント番組」と銘打ったコント番組はなくなりつつある(http://mediagong.jp/?p=1028)。現在コント番組ということを前面に出している「コント番組」をやっているのは、この内村のほかには、志村けんぐらいのものである。
なぜコント番組が少なくなったか。
端的に言えば、おもしろくないからである。もっと正確な言い方をすると、「コント番組」より確実におもしろいものが他にあるからである。

なかなか魅力的な書き出しです。フリとして機能しています。

コント番組というコンセプト自体が内包するジレンマとして、「この番組はコント番組です」と銘打ってしまうと、視聴者が「今から画面の中でおもしろいことが起こるのだな」と期待してしまい、ハードルが上がってしまうというものがある。
これを回避するためのひとつの手段が、コント番組であることを隠してコントを行う「ドキュメンタリーコント」である。このドキュメンタリーコントという手法は、「めちゃイケ」や「ガキ使」に典型的に見られる(http://mediagong.jp/?p=1028)。
ここまでに述べたのはコント番組全てに共通する問題だが、内村のコント番組には内村のコント番組特有の問題点がある。
台本がガチガチ過ぎる(ように見える)のである。

ここから、「高橋維新節」とでも言うべきか、ものすごい主張が始まりました。

まず、「コントはハードルが高い」って話です。視聴者の期待がハードルを上げるなら、全てのバラエティはハードルが高いのではないでしょうか。

高橋維新さんがいつもご視聴なさってる「めちゃイケ」は、ハードルが低いのでしょうか。ならば、なぜ高橋維新さんはいつも一所懸命に「めちゃイケ」をご批判されていらっしゃるのでしょうか。

歩みよれば、高橋維新さんは「番組に対するハードルではない。ボケに対するハードルなのだ。ボケが起きても「ああ、これは台本上のボケなんだな」となるからハードルが上がるのである」と仰られるでしょう。

ところで。そもそも 「ハードルが上がる」ことの何が悪いのでしょうか。 下がりきったハードルを軽く飛び越える番組を、高橋維新さんはご視聴されたいのですか。

「ヤラセ(台本)はイヤだ。ガチがいい。少なくともヤラセ(台本)だとバレないようにしてほしい」 というのは、

「AV女優はイヤだ。素人女子高生がいい。少なくともAV女優だとバレないようにウブでいてほしい」 というのと同じように聞こえます(まあ、少しは気持ちわかるぜ、維新ちゃん)。 でも、お笑いの批評を書くような方がこのレベルって、いくらなんでも酷くないですか?

薄すぎる「緊張と緩和」

内村は、芝居が巧い。演技力が高い。元は演劇の修業をしていただけあって、本職の役者に匹敵するほどに巧い。だから、台本を忠実に守れる。監督や脚本家の要求を過不足なくこなすことができる。コントにかける姿勢も真摯であるため、台詞も一字一句正確に覚える。
「芸人」と呼ばれるジャンルの演者は、演技力や芝居に対する真面目さの振れ幅が大きく、内村ほど芝居が巧い人(宮迫博之・岡村隆史・田中直樹・塚地武雅など)もいれば、そこまででない人もいる。内村ほど真剣に台詞を覚える人もいれば、そうでない人もいる。そのため、台本通りの演技が求められるシリアスな芝居では、人を選ぶことになる。
しかし、コントのようなお笑いの芝居においては、台本を忠実に守れること、台本を忠実に守ることは、逆に弊害を生む。台本を忠実に守るということは、逆の見方をすると台本から一歩も外に出ないということなので、
台本がつまらなかった場合はどうにもならない。

高橋維新さんの大好きな「めちゃイケ」は、「アメトーーク」は、台本がつまらなくてもどうにかなっているんでしょうか。

トチリやカミからくる笑いも起きなくなる。
これらの笑いは、台本が実現された場合の「狙い通り」の笑いとは種類の違う笑いであり、アクセントになるのだが、台本が守られるとこの「アクセント」が皆無になるので、笑いも一本調子になる。結果、見ている方も飽きやすい。
また、 台本の台詞が忠実に守られた状態で劇が展開すると、緊張感が生じてしまう。
笑いにおいて緊張は大敵であり、緊張それ自体はフリの役割しか果たさない。
「緊張と緩和」理論からも分かる通り、その後「緩和」というボケが来ないと笑いは起きないのであるが、台本や台詞がよどみなく進行すると、緊張しっぱなしになってしまうのである。無論、台本で緩和を足しておく手段もあるが、
本当に起きたハプニングよりは予定調和感が生じるのは否めない。
台本が守られたコントは、笑いにおける「奇襲」や「意外性」をも減退させるのである。演者たちにはもっとリラックスしている様子を見せてもらった方が、学校における友達との会話に参加しているような安心感と自然な笑いを視聴者に提供することができる。
そのような意味で、台本をガチガチに守ることは、逆説的に笑いの本質に悖る所為である。台本は、できることなら緩々の方がいいし、台本を守るよりおもしろい方向性が本番中に見えたのならそちらの方向に進んだ方がよい。
その方が、トチリやカミというアクセントの笑いも生じやすくなる。台本がつまらなかった場合でもなんとかできる。演者も「台本を守らなければ」という緊張感がなくなってリラックスするので、客もリラックスして笑いが生じやすくなる。ハプニングも起きやすい。

「悖る」という難しい言葉を使うも内容はしょーもない、というまさしく「緊張と緩和」を実践しておられます。高橋維新さんは、コントを見て一度も笑ったことがないのでしょうか。台本通りに進んだコンテンツで、お笑いにはなられなかったのでしょうか。

もし、 「緊張=台本通りに進むこと」、「緩和=ハプニング」と捉えているとすれば、これほど薄いお笑い理論もありません。 ただ単純に高橋維新さんがハメ撮りを愛してるだけです。

また、「トチリやカミ」をしきりに強調されておられますが、この種の笑いをコントの笑いと同列に捉えているのは、あまりに愛情が無いと思います。私は吃音の気がありますが、それで笑われても「よし、俺は笑いを取れる」とは思わないです。

というか、「客もリラックスして」って、「LIFE!」はスタジオコントですからね。リラックスも何も、って感じです。

アンタッチャブルは、漫才の台本をザックリとしか作らず、一字一句台詞を指定してはいないという。「オレたちひょうきん族」(フジテレビ・1989〜1989)にも、事前に用意するのはシチュエーションだけで、あとは明石家さんまに好き勝手に暴れてもらうというコントがあった。
「ダウンタウンのごっつええ感じ」でも、演者のアドリブに任されている部分の比重が非常に大きかった。笑いにおいては、台本という予定調和は弊害を生むことの方が多いのである。
内村にとっては、台本を守れるだけの高い演技力があったことが逆に悲劇であった。だから、
内村のコントは台本を守るだけの一本調子のものになり、視聴者も離れていったのである。
内村のこの高い演技力は、彼が芸人よりも役者に向いていることを示している。
もちろん、台本そのものがおもしろければそれを忠実に再現することによって大きな笑いを生み出すことは可能なのだが、そのような台本は極めて稀であるというのが実情である。リラックスした芸人たちの自由に任せた方が、おもしろいものが生まれる可能性が高いのである。

「台本を守る」=「一本調子」という論理が、やはり高橋維新さんの浅さを露呈しています。どんだけハメ撮り好きなんだ、って話です。というか、

ウッチャンの魅力って「台本を守るだけ」ではなく、「台本を抑えつつ、臨機応変にも対応する」ところじゃないですか? 先日の「LIFE!」生放送では、日本代表が3−0で勝ったことに触れたり、VTR振りを女マンでやったりしていますが、どうでしょうか。

笑いが生まれる可能性が高いほうを取るあたり、高橋維新さんはリアリストなのかもしれません。しかし、

その結果生まれる笑いって、明日も明後日も、来年になっても「あれは面白かったなー」って思い出せるような笑いなんでしょうか? 芸人たちの自由に任せたお笑いにそれぐらいのインパクトが出ることって、それこそ極めて稀でしょう。

今回放映された「LIFE」も、このような台本ガチガチのコントの問題点が全部出ている。演者は、主役の内村のほか、役者と、ココリコ田中・ドランクドラゴン塚地という内村に匹敵する演技派芸人で固められており、台本を忠実に守ることが志向されている。
視聴者の眼前に展開されるのは「役者のコント」に過ぎず、「芸人のコント」ではない。
大しておもしろくない台本を忠実に守らされている田中や塚地を見ていると、不憫にさえなってくる。この2人は役者のみならず芸人としてのポテンシャルも高いのだから、「芸人のコント」をもっと自由にやらせてやればいいのになと思う。
笑い所で人工の笑い声を足すという演出も古臭いだけである。このような演出は、裏を返せば、作り手が「笑い所が分かりにくい」と考えているということである。自分でおもしろいと自信が持てない作品を世に出すのはいかがなものだろうか。
今回独自の試みとして、生放送で視聴者に投票をしてもらい、その結果いかんでコントの内容が変わるという部分があった。出演者がみな演技派なので、生放送の部分も収録済みの部分も芝居のクオリティが全く変わらなかったのは確かだが、元の台本が大して面白くないことに代わりはないので利点としては生かせていなかった。
田中扮するプラス車掌というキャラクターが他の演者の変なところを暴露するというコーナーもあったのだが、NHKなので民放の同種の企画と比べれば暴露内容もそれを受けた演者のリアクションも控え目だった。なので、暴露の内容を聞いて笑っている演者たちを見ても、芝居ではないかという疑念が消えなかった。

笑い声を足すことに対する不満ってのは、もう本当に時代遅れというか、じゃあ全部そうじゃないですか! 高橋維新さんに革命を起こしてほしいですよ(笑)。

あと、今回の生放送って本当に「芝居のクオリティが全く変わらなかった」ですかね?

優しすぎですよ高橋さん(笑)。むしろ、生放送に慣れてる羽鳥アナ(とウッチャン)以外は、みんな緊張しているように見えました。ファン的には、それはそれで面白かったんですが、すこしスベってる感もありましたよね?(笑・急にLIFE批判側になったりする)

「笑うこと」だけが「お笑い」なのか?

という感じで最後まで読みましたが、高橋維新さんが「芸人だらけのハプニング大会」をお好きだということはわかりました。

ザックリ言ってしまえば、高橋維新さんは「ガチ」と「ヤラセ」への耐性がちょっと足りないんじゃないか、と思います。あとは、前記事でも書きましたが、とにかく_笑いのツボが少なすぎます。_ 貪欲さが無いです。別に問題はありませんが、ライターとしては失格だと思います。

ここでやっと『LIFE!』に対する自分の視点を書いてみます。『LIFE!』肯定側の意見です。

『LIFE!』は、皮肉にも高橋維新さんのような凝り固まった「お笑い像」をほぐしていくような番組です。 これは高橋維新さんだけの問題でなく、M-1以降の、ひな壇以降の、バラエティに対するひとつのアンチでもあります。お笑いの幅が狭くなってしまったことに対するアンチです。

というのは、現代のバラエティは、 普遍化 (どんな番組にもお笑いの要素が入っている。たとえばトチリやカミ、ですが)と、 島宇宙化 (芸人と芸人好きな人にしか伝わらない、いわゆる身内感)が極端になっている。というのが私の見立てです(ここ、また別の機会に書きたいんですが、まとまらず)。

少し焦点がズレますけれど、高橋維新さんの言葉を使うならば、最近のバラエティは「ハードルの下がった笑い」と「芸人たちの自由な笑い」しかない、とも言えます。笑いの種類が限定されてきている訳です。

この状況を崩しつつある番組のひとつが、(高橋維新さんはお嫌いな言葉かと存じますが) 「良質なコント」 あるいは 「バカ笑いするタイプじゃない笑い」 を提供してくれる『LIFE!』ではないでしょうか。 違法であることをお許しください。2013年8月20日に放送された『LIFE!』シーズン1。42:00から_「カッパのおじさん」_ というコントがあります。 これを見ても、やはり「台本ガチガチのコント」は面白くないでしょうか。

泣きながらも少し笑ってしまうことは、「面白さ」のどのカテゴリ、ランクに属するのでしょうか。 こういったコンテンツは、少なくとも高橋維新さんの仰るような「下げたハードル」や「芸人の自由」でつくり上げることはできません。

LIFE!人生に捧げるコントseries-1 #2

投稿者ainsoph1225 今見ても面白いです。

やっぱり面白いですよ、コント。コント番組より面白いものなんて、そうそうないです。

あ、まだ一文だけ残っていました。

内村に才能と実力があるのは認めるが、だからこそ、テレビのコントはやらない方がいいのではないか。

うるせー! 二度とそのキーボードに触れるな!


前回の記事の続きです。

前回は、J-POPでDJすることの難しさや、「繋ぎどころ」を見つける作業について書きました。 後編では、実際の繋ぎ方から書いていきたいと思います。

どうやって繋げるか

繋ぎどころを見つけても、 いきなりミックスには入りません。 まずは、その小節数を把握することから始めます。これ、初めてであれば絶対に大事です。

だいたいの繋ぎどころは4小節や8小節になってると思うんですが、たまに2小節だったり7小節(6+1って感じです)なんてのもあったりします。

で、これを覚えます。「何分何秒から何小節の繋ぎどころがあるか」をCD-Rに書いていた頃もあります(今はTraktorにCUEを打って管理しています)。

小節数をちゃんと把握すると大きなメリットがあります。それは、いま流れてるA曲の終わらせどころ(アウトロ)と、次のB曲の入りどころ(イントロ)を同じ長さでミックスできることです。

すごい単純ですよね。でも、この準備は大事です。どれだけ経験があっても、準備しないに越したことはありません。

たとえば、前編で紹介した2つの例は、繋ぎどころの小節数が同じです。だから、パッと聴いても自然に聴けるはずです。

もし繋ぎどころがズレると、A曲のアウトロがまだ終わってない間にB曲のボーカルが入ったりします。もっと嫌なパターンだと、B曲がちゃんと始まらないうちにA曲が無音になってしまう、とか。

こういうことを防ぐためにも、小節数の把握は重要です。

サビからつなぐか、間奏でつなぐか

好事家の話題ですが、私見では、繋ぎどころを間奏にするDJとサビにするDJがいる、と考えています。私は「間奏派」です(前編の2つの例がそうです)。

「サビ派」は、A曲のサビからB曲のイントロを始め、A曲のサビを少しずつ下げながらサビの終わりでB曲のボーカル(や豪華なイントロ)に繋ぎます。 そんなわけで、「サビ派」のミックスはどんどん曲が耳に入っていくような感じがします。

一方で、 「間奏派」のミックスはすこし休憩がある。「次行くぜ―!」みたいな準備期間があります。 これは曲調や好みによって分かれると思います。よろしければ、色々と試してみてください。

繋ぎどころの小節数を合わせる

上述した小節数の把握について、異なる小節数をミックスしたい場合はどうすればいいでしょうか。 私の場合は、無理矢理合わせています(笑)。

たとえば、8小節のアウトロに4小節のイントロを入れるなら、アウトロが始まってから4小節後にイントロをかけます。

2小節なら、アウトロが始まってから6小節後にかければ同じになりますね。

急に入ってくる感じはありますですが、フェーダーやフィルターである程度は違和感を薄められます。 また、私が一番好きなのは、ループを使ったミックスです。ここで、前編で紹介した「ドラムだけのパート」が活躍します。

「おしゃべりオムライス」最終回 DJMIX by コボリアキラ

by Akira Kobori

on Mixcloud

たとえば例に挙げたミックスには、私なりの腕の見せどころがありまして(笑)。 13:30頃からのPerfume「スウィートドーナッツ」から少女時代の「GEE」なのですが、「GEE」のAメロ前のドラムをループしています。「GEE」の元の構成は、こちらでご確認ください。

元のドラムパートは1小節だけですが、この中の1拍をひたすらループさせることでロングミックスが可能になりました(ちなみに「GEE」に変えたあとも、「スウィートドーナッツ」のシンセを裏で鳴らしています。こういうところに気付いてもらえると、やってる側は泣いて喜びます・笑)。

もうひとつ14:35頃では、「GEE」から「シャバダバドゥー」に繋いでいますが、これもループを使ってます。「GEE」の間奏部分のドラムをループさせて、その上に道重のボーカルが乗っています。

有名曲ほどループを使って「意識づけ」をする

ループの使用は、DJ的な面白さを見せることもできますし、何よりも様々な曲に対応することができます。16小節だろうが64小節だろうがループすれば、何とかなりますから(笑)。

あと、私が好きな手法で、**「意識付け」**というのがあります(スクラッチをしないので、ロングミックスで面白さを出すしかないんです・笑)。

たとえばORANGE RANGEの「ロコローション」。最初の4小節がドラムソロで、女性の声ネタと進んでいきます。有名な曲なので、イントロでお客さんもわかってくれる人が出てきます。

この知名度を利用して、あえてドラムをループさせながら前曲をフェードアウトさせます。すると、気付いてくれたお客さんから順に反応が出てくるので、気持ちの準備ができたところで声ネタに移行させたりします。

失敗するとちょっと寂しいんですが、ハマると楽しいです。サカナクション「アイデンティティ」は、このタイプの現状ナンバーワンで、イントロのパーカッションをループさせると、雰囲気によってはサビ以上に盛り上がって始まります(笑)。

他には、曲の途中にあるドラムソロをループさせて、その間にサイドMCに盛り上げてもらったり自分が煽ったりして、そのまま続きを流したり、次曲に差し替えたりすることもできます。

このようにドラムソロは本当に使いやすいので、素晴らしいかつドラムソロのある曲はプレイリスト候補に入れておきたいです。

エフェクターはまずフィルターのみで

最後にエフェクターです(選曲の話を書いていませんが、別の機会にやれれば、と思います)。

ミキサーに付属している、またはDJソフトに内蔵しているエフェクトがたくさんありますが、正直J-POPではあまり使いません。これは「J-POPだから」だと思います。 というのは、 お客さんはJ-POPを聴きに来ています。

これ、意外と他ジャンルと比べても厳しいところです。

たとえば、お客の好きな曲や、良いメロディの曲がかかった。このとき、DJがサビでフランジャーを使ったりして盛り上げようとしても、お客さんは冷める向きがあります。「いやいや、歌聴かせてくれよ」みたいな(笑)。

なので、私はエフェクター類にはほとんど触れません。だからテクニックも育ちません(笑・リバーブかけたり、ディレイでフェードアウトさせるぐらいです)。

かわりに、たまに使うのがフィルターです。要するに、音域は操作しても大丈夫だろう、という考えです。

たとえば、よくあるパターンとして、サビ前の「これから盛り上がる!」という手前でハイパスをかける。あるいは、じわじわと盛り上がるBメロにローパスをかける。

これはクラブミュージックでもよくある使い方でしょうか。サビには手をつけず、サビ前をフィルターでイジって盛り上げるのがベターかな、と思います。

合唱系ならハイパスをかけることも

上のルールを破るパターンがひとつだけあります。それは**「合唱」**するような曲です。

たとえば、イベントの終了間際。お客全員も良い気分になっていて、超有名曲のサビで合唱するようなシーンがあります。

このとき、自分は軽めにハイパスをかけます。ボーカルを半分くらい消して、その分をお客さんの声で埋めるような感覚です。

これ、ライブでアーティストがマイクをお客に向けるのと同じで、**「みんなの声を聴かせてよ!」**というメッセージが意外に伝わります。

合唱であれば、サビでなく合いの手でもこの手法は使えます。サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」が好例で、「いま何時!!」の箇所とかですね(よほど声が聴こえるならフェードごと切る手もアリです)。


以上、書き殴りで恐れ多いですが、経験則をできるかぎりまとめてみました。意外と考えてやってんなー、というのがライティング後の感想です(笑)。

本当に経験則を書いただけなので、もし同じくDJをされてる方がいたらコメントいただけると、より深みのあるエントリになるかと思います。ぜひよろしくお願いします。

---最後に告知。現在BATICAという恵比寿のクラブ/バーで行われている「ろくでなし☆J-POP」というイベントにレギュラーで参加しております。 かるくアルコールを入れながら、「アハハハハこの曲なつかしー!」とか「今聴いてもこの曲はヤバいわ」とか言って楽しむイベントです。よろしければ一度、遊びにお越しください。初入場の方用の割引も用意していますし、こういうテクニック論の雑談も嫌いじゃありません(笑)。それでは。


数少ない音楽理論の先生であり、友人(先輩)のneraltさん。最近は、DJミックスに関するオンライン講師も始められました。 オンラインDJスクールレッスン資料 | Music Theory Workshop Japan

neraltさんの素晴らしいところは「○○と共演経験アリ」という権威的なものなどではなく、「TRAKTORの取説をきちんと読んで実行した」という基礎に根付いたものであることです。ですから、「DJをやってみたい」という人には適切な講師のはずです。

それで、これにブワッと即発されました(笑)。 自分も一応J-POPのDJをやっているので、これまでの経験則をまとめてみたいと思いました。思い立ったが吉日。

はじめに

後述しますが、J-POPのミックステクニックは、他のジャンルとちょっと異なります。

また、参考音源はmixcloudにアップしているこちらにしました。『おしゃべりオムライス』という伝説のネットラジオの最終回で流れたミックスです(伝説のまま終わらず、復活しました。君たちはジェイ・Zか)。

「おしゃべりオムライス」最終回 DJMIX by コボリアキラ

by Akira Kobori

on Mixcloud

J-POPは「DJ向け」の音楽ではない

まず、J-POPはクラブミュージック(ハウスやヒップホップ)に比べて、DJミックスが難しいことを知る必要があります。 なぜなら、**J-POPはDJミックスに使われることを考慮していません。**たいていの作家は、DJ用途より一般リスナーのことを考えるはずです。当たり前かもしれませんね。

たとえば、ミックスは8小節や16小節単位で行うのが簡単なのですが、J-POPでは2小節しか繋げそうな箇所がない、みたいなことがザラにあります。

そんな訳で、「本当は流したいのにミックスが上手くいく箇所が無いから使えない」という曲が、DJなら少なくとも1曲はあります。それを上手く流すDJを見ると、ちょっと感動したりして話しかけに行くぐらいです(笑)。

初めてなら、まずはハウスから

上のような理由から、もし初めてのDJがJ-POPやアニソンだとしたら、悪いことは言いません。一度、ハウスなどで練習してみてはいかがでしょうか。

ハウスのオムニバスを1枚借りてきて、収録曲をランダムにミックスするだけでも充分すぎる練習です。

実のところ、いまのDJにテクニックはそれほど求められていません(実感。選曲やキャラクタに重みがある気がしています)。しかし、最低限のテクニックは知っておくべきでしょう。

本当にたまに、ですが、クロスフェード(テンポの一致を無視し、一方のボリュームを下げ、もう一方のボリュームを上げる)だけで繋いでる人もいます(まあそれでもOKなんですけど・笑)。

ハウスはJ-POPと異なり、DJで使われることを前提に制作されています。なんとなく繋いでもそれっぽくなるはずです。

そこら辺の基本的なテクニックは、上のレッスン記事を読んだり、どうぞご受講してみてください(笑・信頼できる先生であることは、もちろん保証いたします)。

ハウスで練習したあとにJ-POPをやると、その難しさや面白さがよくわかると思います。あるいは、ハウスDJとしてやっていく決意をするかもしれません。

「繋ぎどころ」を探す

やっと本題に入りました。いつも通り長いですが、お付き合いを。 J-POPのミックスを考えるとき、まず私がやることがあります。 それは、「繋ぎどころ」を探す ことです。

繋ぎどころというのは2種類あります。

  1. 「どこから入るか?」というイントロ部分2. 「どこで次の曲にバトンを渡すか?」というアウトロ部分この2箇所を決めます。 2:20頃では、フジファブリック「虹」から、KANA-BOON「ないものねだり」に繋いでいます。「虹」はサビ後の間奏が繋ぎどころ、「ないものねだり」はイントロのギターリフが繋ぎどころです。

16:30頃では、モーニング娘。(道重さゆみ)の「シャバダバ ドゥー」から、m-floの「Cozmic Night Run」に繋いでいます。これも似てますね。「シャバダバ ドゥー」はサビ後の間奏が繋ぎどころ、「Cozmic Night Run」はイントロのドラムが繋ぎどころです。

楽器または音域のないパートを探す

では、どうやって「繋ぎどころ」を探せばいいか。 もっとも簡単なのは、上で挙げたような 「間奏(アウトロ)」と「イントロ」 にしてしまうことです。すこし退屈ですが、テンポさえ合わせれば良い感じです。

話題がズレますが、野外で適当にBGM流すときは、曲の最後まで流して、それまでに次の曲考えて、テンポを合わしてミックスすることが多いです。ふだん最後まで流さないので、こういったミックスをすると、「おお、あの間奏の後のパートこそ最高だったのか!」と気づくんですよね(笑)。

閑話休題。本質的な提案をしますと、 楽器や音域の減るパートを見つける ことではないでしょうか。 とくによくあるのは、下の3つでしょうか。

  1. ヴォーカルのないパート=いわゆる間奏2. ヴォーカルとドラムのないパート=ドラムの抜けた間奏3. ドラムだけのパートとくに ドラムだけのパートは「お宝」 である、と個人的に考えています(後編で後述します)。ヒップホップ的にはサンプリングも出来ますし、一石二鳥。

「繋ぎどころ」と「聴かせどころ」

ちなみに、「繋ぎどころ」を考える作業は、「聴かせどころ」を考える作業でもあります。

いくら繋ぎやすい箇所を見つけても、「そのあとを聴かないと曲として成り立たない!」と思うなら、そこは繋ぎどころではありません。

どうしても迷う場合は、1つ目の繋ぎどころ、聴きどころ、2つ目の繋ぎどころ、を考えるといいでしょう。 「聴きどころ」を使う/使わないパターンをつくる ことになります。


後編では、実際のミックス方法やエフェクターに関しての考え方を書こうと思います。こちらからどうぞ!