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中居くんは「バラエティ」という枠で好き放題にやれる立場もテクニックを持ちつつ、自分の期待されるコードの内と外の入れ替わりが絶妙です。

__2013年のテレビ、2014年のテレビ

これは去年の日記に書いたことですが、はじめてその裏側を垣間見ることができました。

中居をよく知る人たち

2015年1月14日放送の『ナカイの窓』の100回記念は、「中居をよく知る人たちSP」と題して、田村淳、キスマイ北山、ハライチ澤部、出川哲朗、島崎和歌子、柳沢慎吾、SU(RIP SLYME)が集まり、中居くんについての暴露トークをするという企画でした。

番組内では、中居くんの恥ずかしい過去や、ハードボイルドな一面、SUとの地元絡みのやりとりなどが話されていました。

しかし、好事家としては「バラエティ番組での立ち振舞い」についての話が非常に興味深かったです。

『27時間テレビ』の中居正広とキスマイ北山

その中でも、とくにキスマイ北山が話していた「27時間テレビ」のときの話は、とても印象的でした。

北山「(27時間テレビでキスマイのコーナーをやること決まったときに)中居さんがMCをやるか、僕がMCをやるか。どっちかっていったら、最初スタッフさんからは『中居さんでお願いします』って感じだったんです。だけど中居さんが『これは北山たちがやってる番組だから、北山にやらせろ』と。その時に、ある日楽屋に呼ばれて『北山、お前MCやりたいのか?』
で、俺は『やってみたいです』と。」 中居「(北山が)生放送でやったことないし。27時間テレビだし、SMAP全員いるし。アガっちゃうよ」
北山「『やってみたい』って言ったら、『わかった』と。そしたら中居さんが 席の座り順―SMAPさん、キスマイの並ぶ順番とか全部もう決めていて
淳「こういう布陣だったらやりやすい、ってね」
北山「それで『北山、一応このMCの位置で俺はいいと思うんだけど。北山はいつも真ん中あたりでやってるよな。お前この位置で大丈夫か?』と。立ち位置まで全部決めてる」
淳「出た、軍師の部分出してきた! ”軍師”中居正広!」
北山「で、『ちょっと心配ですけど頑張ってみます』って言ったら『 何があっても俺が全部サポートすっから 』って」

中居正広のバラエティのスキルの高さは番組を見ればわかりますが、その裏にこんな話があったのは驚きでした。

またその後、中居は北山に「俺もMCをやってきたけど全然わからなかった。わからなかったけど、やっと32歳ぐらいから”バラエティ”ってものがわかってきた」と語ったようです。

これ、勘の鋭い方なら気がつかれるかもしれませんが、『中井正広のブラックバラエティ』が始まった頃なんですよね! たしかに私もこの番組から、「中居正広」というタレントについて強い興味を持ちました。

軍師による“脱線”のためのハンパない準備

で、スゴいのはここからで、リアルタイムで見てたときは思わず膝を打ちました。

北山「僕がMCとか興味を持って中居さんを研究するようになってから、番組で一緒にさせてもらって、中居さんが早く入っているときは、(中居の様子を見ると)台本に赤ペンですごいメモが書いてあるんですよ。明らかに台本には無い、脱線したトークの、“どうやって脱線していくか?”っていうのをメモしているんですよ」
淳「“脱線”じゃねーじゃん!」
中居「バーカ! お前バカじゃねえの!?」
出川「中居くんの性格わかるけど、この暴露がリアルに一番イヤだと思うよ」
淳「『ナカイの窓SP』にこの前出してもらったとき、脱線多かったのね。だけど、用意してる部分もあるんだろうけど、
_“用意してる脱線”があるから“本当の脱線”ができるのよ。
だから余裕なのよ、気持ちが。わかる? 『全部がリアルな脱線じゃない』とかじゃなくて、“準備がハンパない”から、どんなことでも回せる。逆に俺なんも準備してないから恥ずかしいわ!」
中居「いや逆だよ! 書くほどカッコ悪いものはない。いや、書くよ? _書いてるのを見られちゃいけないのさ、俺らの仕事はやっぱり。100%見られちゃいけないよ。
見らてると思わなかった。(北山に)お前楽屋で見てんじゃねーよ!」

中居くんの最後の発言は、バラエティに対する哲学が滲み出た瞬間でもありますよね。

中居正広の良いところが出てる番組の特徴は、「レールに乗ってたかと思えば外れてみたり、その“遊び”が絶妙に面白い」ことに尽きると思いますが、それが知識の豊富さや経験値の高さのみによってでなく、周到な準備のうえで可能となっている。

この点は、好事家だけの良い話に押しとどめておくのはもったいない、ビジネス書の1ページ目に載せてもいいぐらいの強度がありました。

いよいよ具体的にバラされていく中居正広

このように色々と裏側を暴露されてしまう中居くんですが、とうとう『ナカイの窓』でたびたび行われる「100人スペシャル」での戦術まで暴かれてしまいます。

北山「聞いた伝説のひとつなんですけど、『イジらない人を必ず決めておく』」
淳「100人ぐらいゲストがいる中で、ちゃんと振った人はチェックしていく」
澤部「チェックして、一人ずつ潰していくんですよ。で、若手芸人の中で『ちょっと!』っていきやすそうなヤツを一人だけ残しておく。最後の最後で『俺喋ってないっすよ!』って言わす、“おいしいやつ”をあげる、っていう。これ本当ですか!?」
中居「 その戦術、オレ言うわけねえじゃねえかよ!

この“戦術”を、ずん飯尾やたんぽぽ川村に対して行っているシーンが証拠映像として流れていました。たしかに、よく見るシーンですね。

まとめ

中居正広がブラバラあたりから「“バラエティ”がわかってきた」ことや、「わかった」という知識や経験の裏には、中居正広なりの準備があったことなど、バラエティ好きにとってはヨダレの出るような話が多かった回でした。

中居くんは自分語りをほとんどしないので(この話だって、結局は番組の盛り上がりに関与するから公開したわけで、そういう意味では視聴者もずっと「中居コースター」に乗り続けています)、ぜひまた見たいです。


先日出演させていただきました「__おしゃべりオムライス」、PODCASTでもお聴きいただけるようです。下のリンクより、77,78回をご視聴ください。ってか、「iTunesで聴く」ってなんかいいですね!

__iTunes - Podcast - おしゃべりオムライス「おしゃべりオムライスPODCAST」 内容は、前のエントリをご参照ください。

__本日23時より、「おしゃべりオムライス」に出演します

放送後記

ラジオで、コボリからは『M-1』と『オサレもん』の話をさせていただき、大崎さんの『水曜日のダウンタウン』から「《能》的なタレントが求められている」話をしました。

基本的には、どれもブログにまとめられていますので、ご興味ありましたら、以下のリンクをチェックしてください。

普段のおしゃべりのまま収録に臨んでしまったので、声の速さや高さで聞き取りづらい箇所も多々ありますが、楽しく聞いていただけていれば幸いです。

来週もあります!

で、本当であれば今週で終わりのはずだったのですが、バラエティ話が盛り上がりすぎまして(笑)。急遽!来週もゲストとして参加させていただくことになりました!というわけで、引き続きよろしくお願いいたします。


突然ですが、 本日23時 より、 「おしゃべりオムライス」 に出演します。「バラエティ番組」について、1時間ぶっ通しでおしゃべりさせていただきます。

放送時間(23:00〜)になりましたら、下のUSTREAMで聴けます。ぜひご視聴ください。 Broadcast live streaming video on Ustream

「おしゃべりオムライス」とは?

男子大学生の 田代さん@gyotashiro)と 大崎さん@doudeshow)によるUSTREAMラジオです。

「等身大のカルチャートーク」 を合言葉に、毎週金曜よる11時から放送しています。 今回の内容は、

▼2週間ぶりのおしゃべりオムライス! ▼コボリアキラさん(@kobori_akira)をお迎えして1時間ぶち抜き「テレビバラエティ」SP!!
M-1とTHE MANZAIはどう住み分けられていくのか? ▼コボリさんが語る「オサレもん」と「レッドカーペット」
▼大崎が語る「水曜日のダウンタウン」と藤井健太郎P ▼田代が大好きな「クイズ!ところ変われば」と山口さん?

__第69回(2015.01.23)次回予告 : 田代×大崎のおしゃべりオムライス Official
blog

ということで、完全に コボリ仕様 にしていただいたといいますか、えー非常に楽しみです(笑)。

twitterやブログをチェックしてみてください!

また、USTREAMラジオということで、ツイッターやブログとの連動もスゴいのがこの番組。

放送中はオフィシャルのツイッターも連動しますので、ぜひスマホ片手にご視聴ください。また放送終了後は、ブログにて放送後記やポッドキャストの配信なども行われていますので、放送後も/放送を聞き逃した方もぜひお楽しみに。

相変わらずですが、楽しくやらせていただきます。ぜひご視聴ください!


2015年1月21日に放送分の 『水曜日のダウンタウン』 のワンコーナー「テレビ番組のBGM『ロッキー』に頼りすぎ説」が、非常に面白く、かつDJなら必見かと思ったので紹介します。

テレビでよく使われているBGMランキング

今回のコーナーはこのような意図で始まりました。

小籔が唱える説は「テレビ番組のBGM、ロッキーに頼りすぎ説」。テレビ番組には、シーンによってテンポのいい曲や怖い雰囲気の曲を付ける「音効」という担当がおり、数ある曲の中でも映画「ロッキー」の曲がBGMとしてよく使われていると小籔は主張する。この主張を踏まえた「テレビでよく使われているBGMランキング」が、レイザーラモンRG主演のドラマに乗せて発表される。

__小籔千豊が提唱、テレビ番組のBGM「ロッキー」に頼りすぎ説

結果から言うと、1位はスタン・ハンセンの入場曲に使われるスペクトラム「サンライズ」で、ロッキーではありませんでした。しかし、ロッキーの曲も上位に2曲入っていました。

ちなみに、『水曜日のダウンタウン』はテレビ愛好家ならぜひチェックしたい番組でして、『クイズ☆タレント名鑑』や『テベ・コンヒーロ』を手がけた藤井健太郎さんの唯一のレギュラーです(ちなみに、年始特番の『チーム有吉』は、あまりに先鋭的すぎた。いずれ書きたいですが書けることが無さそう)。

あと、 音楽がPUNPEE ですからね。面白くてカッコいい、って反則じゃないか。

現場視点で使える曲を分類してみました

で、ここからが本番で、このコーナーを見ていたら「 持っておいたらDJや選曲のとき便利かもなー 」と感じた曲がいくつかありました。

以下、番組内でランキングされた曲の中から「もしかしたら使える」曲を自分なりにピックアップしました。

持っておきたい曲

乱入・乱闘シーン

まさしく「乱入」というか、DJの交代をするときに選択肢として持っておくと、2年に1度くらいは使うかもしれないです。

過酷なチャレンジの成功シーン

陣内智則の言うとおり、「しょーもないこと成し遂げても、これをかけることよって笑いになる」曲ですね。というか、ロッキーのサントラはDJなら持っておいて損は無さそう。

決定的な失敗シーン

その他もそうですけど、バックDJをするときとか、身内のパーティで遊ぶときとかに持っておくと(そして持っていることを伝えておくと)、使用する瞬間が訪れそうです。成功シーンの正反対でもっておけば、チャレンジの成功/失敗に関わらず対応できそう。

自然やのどかなシーン

恥ずかしいですけど、良い話をしてるときとかにこれかけたら面白くないですか?

子どもとのふれあいシーン

※番組中では「ゴーイングアウト」と紹介されていましたが、正しくは「Summer」だと思われます。 意外と、オープン時の最初に選曲する分には正解に思えます。BPMも良い具合なので、ここからファンキーな曲とかにつなげて広げてみたくなりますね。

その他、持っておいてもいい曲

現場で使用している光景が想像はできませんでしたが、「なにかしたら音楽を選ぶ人」としてはどれも外せないですね。

恐怖のシーン

対決シーンで使用

お色気シーン

頭の上がらない上司の登場シーン

※ダース・ベーダーのテーマ#### ホラー・オカルトシーンhttps://www.youtube.com/watch?v=s3FGeIViIYw

※下のサイトを参考にすると、結構バージョン違いがあるみたいです。番組で流れていたのは、ディズニーのアトラクション「タワー・オブ・テラー」で流れてるバージョンですね。番組ではマーティ・マニング作としていましたが、かなり面白い問題みたいで、前述の「サイコ」のバーナード・ハーマンがむしろ作者なのではという説も。ちなみに、マンハッタン・トランスファーのバージョンも良い感じ。 __The Twilight Zone トワイライト・ゾーン | 南京豆売りの声がする __Twilight Zone by CBS Television Orchestra : Songs for 4 Seasons

怖い人の登場シーン

幼少時代の回想シーン

スポーツ企画のスロー再生シーン

何かに向かって努力を重ねるシーン

仲間との感動のシーン

BGM使えるチャンスを募集しています!

以上、単なるまとめサイトにならないよう、プラスアルファしてお届けしたつもりですがいかがでしょうか(笑)。

この15曲を聴いていると、BGMを使いたいがために何かイベントやりたくなってしまいますね。ぜひDJイベントに限らず、「BGMを必要とする」企画があれば是非お声がけください!(笑)

最後に。ロッキーのテーマはランキング外でした。


『オサレもん』は『レッドカーペット』を超えられるか?

現存する「ネタ番組」の中で、最も期待感の高い番組を挙げれば、当然ながら 『オサレもん』 になることは周知の事実だと思います。 演出は 藪木健太郎 さん。あの人気番組『レッドカーペット』など、その他数多くのフジテレビのバラエティに関わっています。

(twitterプロフィールより一部抜粋すると、『やりかた大図鑑』『THE MANZAI』『爆笑ヒットパレード』『レッドシアター』『さまぁ〜ずHIGH』『笑う犬』『新堂本兄弟』『音箱登龍門』『ネプリーグ』など。)

そんなこともあり、どうしても『レッドカーペット』を更新するような番組を期待してしまいます。ですが、現時点ではやはり『レッドカーペット』が強すぎたというか、あまり勝ち目を感じられません。

この記事では、『オサレもん』と『レッドカーペット』の2番組を比較しながら、あらためて『レッドカーペット』の特徴を振り返り、そして『オサレもん』が辿るべき道を想像してみることにします。

比較してみる

以下、『レッドカーペット』は2009年11月7日放送分、『オサレもん』は2015年1月20日放送分を、それぞれ例にしました。

ネタ数、ネタ時間の比較

まず、ネタ数とネタ時間を比較してみました。 [table id=red-osare /]『レッドカーペット』のほうがネタ時間が多いのではないかと想像していましたが、番組中に占めるネタの割合はどちらも同じでビックリしました。意図的に「番組の3分の2はネタ披露にする 」とか決めているのかもしれません。

また、ネタ時間の違いについて、30秒だと何も変わらないように思えます。しかし実際に視聴しますと、『レッドカーペット』に慣れた身体では体感的には『オサレもん』は長く感じますね。

また、『レッドカーペット』は2分半に1組、『オサレもん』3分に1組がネタを披露しています。この差は、ネタ時間の差と一致します。

※ここは読まなくて結構ですが、レッドカーペットに出ていた芸人は、永井佑一郎、チョコレートプラネット、パンクブーブー、インスタントジョンソン、Bコース、ダブルブッキング、ハム、ゆったり感、カナリア、ダイノジ、サイクロンZ、マッドドッグス、5GAP×ものいい、ゆってぃ、ピーマンズスタンダード、エレキコミック、フットボールアワー。もう3組解散してる!そしてチョコプラのネタがベーシック!

番組形式の比較

『オサレもん』は、6組の出演者が2組ずつに分かれ対決します。勝利すると次回の出演権を得るので、半分は翌週も出演することになりますね。

さらに、3連勝以上になると「オサレ小結」、「オサレ大関」、「オサレ横綱」となる仕組みです(さらに、「敢闘賞」なるものもあって、これも次の出演権に関係してきます)。

このシステムは 「お笑いスター誕生!!」 みたいですよね。

厳しい予選を勝ち抜いた挑戦者が、「10週勝ち抜きグランプリ」を目指す。なお、3週勝ち抜きで「銅賞」、5週勝ち抜きで「銀賞」、8週勝ち抜きで「金賞」が獲得できる。挑戦者はプロ・アマを問わず毎週5組程度が出演。

__お笑いスター誕生!! -
Wikipedia

一方で、『レッドカーペット』は、それぞれのネタに対して「満点大笑」、「大笑」、「中笑」、「小笑」で評価し、番組最後に「レッドカーペット賞」を決めるようになっています。

また『レッドカーペット』には、番組内で人気の(あるいは有名な)芸人2組または3組でネタを披露する 「コラボカーペット」 、出演者の中でとくにウケた芸人がもう一度ネタを披露する 「カムバックレッドカーペット」 もありました。これらは、番組をよりオリジナルにしていました。

レッドカーペットの「お笑い革命」とは

そんなわけで、思わず『レッドカーペット』を褒め称えるような文章になってしまいました(笑)。

せっかくの機会ですし、『レッドカーペット』の代名詞である「お笑い革命」について、合わせてまとめておきましょう。

ショートネタを紡いで、ひとかたまりの番組にした

以下、Wikipediaより引用します。

初代ディレクターの藪木は、長らく元日の特別番組である『初詣!爆笑ヒットパレード』を担当してきたが、若手芸人の出演機会を増やすために1分間のショートコーナーを設けたところ、テンポの良さとネタの多さが目立ち、単独番組にすることが可能だと感じた。

__爆笑レッドカーペット - Wikipedia

「ネタが短い」から「ネタが多く」なる。こんなことが実は革命的だったわけですね。個人的には合わせて、 ベルトコンベアによって勝手に運ばれていく ことも、この長所を後押ししたと思います。 そして、「カムバックレッドカーペット」という、一度視聴者にネタを「学習」させたうえで更にネタを被せられる。

パチンコなら「大当たり確定サイン」のようなシステムは、あらためて本当に凄いですよね。芸人の天国です(倍の速さで消費されていくから地獄だ、という見方も可能ではありますが…)。

あと、これは言わずもがなですが、司会の今田耕司が超人でした。

具体的には、どんなネタも拾って笑いに変え、それぞれのネタ同士をつなげることで、「ショートネタが連発する1時間」ではなく、『レッドカーペット』というひとかたまりの番組が成立しました。

それぞれのビーズを通してネックレスにする紐のような存在といえるでしょうか。

番組を媒介してネタを生み出した

そして、『レッドカーペット』の最大に凄いところは、番組の人気もあいまって、 芸人が『レッドカーペット』に合わせてネタをつくった こと。これに尽きると思っています。

たった1分半。1分半であれば見せられるネタがある。1分半用に直した構成が爆発した。とにかく印象づけなければならない。このような想定のもと、芸人はそれぞれネタをチューニングしました。

M-1によって漫才が進化したように、レッドカーペットによってショートネタも進化したわけです。

一発屋という意味で「レッドカーペット芸人」という言葉が使われますが、番組単位で考えるとマシンガン並に花火を上げ続けたと考えられます。

__覚えてる?最近みかけなくなったレッドカーペット芸人 - NAVER まとめ

『オサレもん』が辿るべき道

これらの情報から、自分なりに結論を箇条書きにすると、以下の通りです。

  • 『レッドカーペット』は、「ネタ」に焦点をあてて、とにかく面白いものを短く連続して視聴させる。

  • 『オサレもん』は、『レッドカーペット』よりすこし長めに時間をとっているが、やはり「ネタ」に焦点をあてており、「なるべくネタを見せる」という点は2番組に共通しているのではないか。

  • では、『オサレもん』の問題点は何か。それは「対決」という図式の導入だ。このせいでぼんやりしている。いっそのこと、きっぱりと 「対決」を辞めてはどうか。 * というのも、 「対決」や「賞レース」をするには、番組の“格”が必要になる。 つまり、「M-1優勝者のサンドウィッチマン」というように、「オサレもんで横綱になったチョコレートプラネット」と視聴者が覚えるぐらいでないと、「対決」や「コンテスト」は機能しないのだ。

  • おそらく、「オサレ横綱」などの段位を持ち出したのは、番組が連続性を持ったものだということを明確にするためだろう。つまりリピーター狙いだ。

  • だとすれば、段位などつけなくても、松岡茉優と新宿カウボーイの件だとか、まったく勝てないメカイノウエだとか、番組の中で十分にそのような狙いは出せるはずだ。

  • 最後に。もし段位制を打ち出し続けるのであれば、制度によって新しいネタが生まれるようなると、ブレイクスルーを迎えるはずだ。たとえば、つづきのあるコントや漫才などで、横綱となる5連勝をかけたネタで、これまでの4つのネタを落とすような「特大オチ」のようなネタとか。番組に触発されてネタができるようになれば、『オサレもん』もひとつの時代を築くかもしれない。

と、グダグダな情報ながら書きすぎてしまいました。 袖に流していただくか、あのモフモフしたやつで挟んでください! それでは!


どぶろっくといえば、「もしかしてだけど」ですよね。 しかし、「女・女・女・女・女・女・女」のフレーズが耳に残る、新ネタの「 ○○な女」も個人的には好きです。というか、歌や曲だけでいえば断然こっちのほうが好きでして(笑)。

というわけで、「○○な女」にハマりすぎたので、オケを合わせてみました。いわゆるリミックス、remixです。

どぶろっく「○○な女」リミックス

歌ネタという「純粋な作曲行為」

作成中、「こういうこと、他にもやってる人いるだろうなー」と思っていたら、クマムシの「 あったかいんだから 」をネタにリミックスしていた方がいました。

pandaboyさんというアイドルの楽曲制作などをされている方で、クオリティはやはりプロ級です。ご本人やきゃりーぱみゅぱみゅにも言及されていました。すごい。

[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/184738658”params=“color=ff5500&auto;_play=false&hide;_related=false&show;_comments=true&show;_user=true&show;_reposts=false”width=“100%” height=“166” iframe=“true” /]こうしてみると、 「歌ネタ」は2次創作向けのコンテンツかもしれませんね。テレビを通してみんなが覚えられる「メロディ」だけを提供するわけですから、編曲や別視点からのプロデュースはユーザーが(能力さえあれば)好きに遊ぶことができる。

もしかすると、今後のお笑いは、こういった観点からも積極的に絡んでくるかもしれませんね(「ラッスンゴレライ・リミックス大会!」とか、吉本ならやってもおかしくないです・笑)。